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「細胞レベル若返り」根拠なし 「たかの友梨」 都が改善指示

2013年03月19日  

いい天気ですね。
いい天気なんだけれども、山はかすんでいます。
今日から明日にかけて黄砂ですね。
御用心ください。

さて、
ニセ医学・ニセ科学にだまされる人は
同時に2つだまされる、というトホホな記事です。

「細胞レベル若返り」根拠なし 「たかの友梨」 都が改善指示
東京新聞 2013年3月19日 朝刊
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2013031902000116.html

第1点です。
記事を引用してみましょう。
***
「細胞レベルでの若返り」など、根拠のないエステ広告を出したとして、東京都は十八日、美容業界大手「たかの友梨ビューティクリニック」を経営する「不二ビューティ」(渋谷区)に景品表示法違反(優良誤認など)で改善を指示した。
都生活文化局によると、同社は昨年十一月~今年一月、新聞折り込みのちらしやウェブサイトで、幹細胞成分を配合したとされる化粧品での美顔トリートメントについて「細胞レベルでの若返りをめざす」などと科学的根拠がない美容効果を表示した。
***引用終わり

細胞レベルの若返りって、何なの?
と思うのが正しい反応です。

人間の体は、古い細胞は死んで脱落し、
新しい細胞におきかわっていきます。
これが「新陳代謝」です。
皮膚の若々しさを保つために新陳代謝を促進します、と言うのであれば
それは納得できる説明になります。

今いる細胞が若返ったら、どうなるでしょう?
若返るということは細胞寿命が延びることを言うのでしょうね。
だとすると
新陳代謝すべき古い細胞が長く生き残り、
皮膚はシミだらけ、しわしわになっていくことになりますね。

「細胞の若返り」というのは
何を指標にそういうことが言えるのか?
これは医学、生物学、細胞学をやっている人間にとっても、
非常に難問です。
一般的には何らかの細胞の機能、
たとえば分裂能力=増殖能力 や 移動能力、
あるいは細胞寿命などを指標にするのでしょうが、
それが生体にとって良いことかどうかは別問題です。
究極の若返り細胞は がん細胞ということになりますから。

朝日新聞デジタルによれば
細胞若返りについての実験は何もやっていないようですから、
まったくのウソ広告というのが実態のようです。

第2点です。
さきほどの記事の続きを引用します。
***
また「特別お試し価格」として、期限内に申し込んだ先着三十人に安く施術するかのように表示していたが、実際は期限後も価格は同じだった。
同社は「お客さまに誤解を与える表現をしたことに深くおわび申し上げ、今後、法令順守を徹底していく」などとコメントした。
***引用終わり

先着○○さま限定、
というと飛びついちゃう。
でも、これもウソだった、ということです。

何か一つでも、「それっ」と飛びついちゃう人は
2つも3つも同じように飛びついちゃうということを
暗示しておりますね。
細胞若返り、というと科学的知識がない人がだまされるのか、
ということになりますが、
この第2点については科学的内容とは関係ない話なのですけどね。

会社のコメントで
「誤解を与える表現・・・」となっていますが、
第2点については 明白な虚偽です。
これは詐欺と言ってもよい内容だと思いますけどねえ。

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本日までです。
山形牛の牛めし弁当 これもボリュームありました。
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