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インフル、肥満者は重症化しやすい

2010年02月26日 ,, 

昨日は 春一番が吹いたそうですね。
あたたかくなりました。
土手を歩いたり走ったりしている人も増え、
服装も春らしくなってきました。
私どもは、花粉と黄砂に注意が必要な時期がはじまります。
それが終わるまで、まだ長い時間を走ったりできないんです。

昨日、日赤病院で開催された
がん診療に関わる病診連携研修会に参加してきました。

講演:Revisit to Chest Radiography
-胸部X線写真の3次元的理解-
講師:広島大学放射線診断学 粟井和夫 教授

講演内容は文字で書くのはむずかしいので省略。
(画像についての話を文字にするのは 専門家相手でも大変なのです)

粟井先生は、われわれ呼吸器内科医が昔 びまん性肺疾患の勉強会をおこなっているときに
放射線科の専門医の立場から出席しコメントしてくださっていた先生で、
非常に的確なコメントをいただけるので ずいぶん勉強になりました。
50歳前(のはず)にして母校 広島大学の教授に、今月就任されました。

教授選挙で選ばれるには、実力のほかに運も必要です。
選挙のときに60歳近い人は おそらく選ばれないでしょう。
(教室を運営し、大学に貢献するには、在任期間は10年以上は欲しいところです)
ちょうど適齢のころに教授選挙があるかどうか、というのは運なのです。
運と実力を兼ね備えた粟井先生の活躍に期待しましょう。

参考になったのは、質疑応答でした。
Q:CTは年間で何回くらいまで撮影して大丈夫なのか?
A:男性であれば通常のCTは年間5回程度なら心配ない。
女性では乳腺の放射線被曝を考慮しないといけない。
50歳以上であれば男性と同様。
それ以下であれば年間3回程度にしておいたほうがよいのではないか。
また最近は心臓CTを撮影するようになってきているが
心臓CTは乳腺への被爆線量が非常に多い。
50歳以下の女性では心臓CT撮影しないように、と米国ではされている。

放射線被曝と発ガンの問題について、
心配される方もしばしば見受けます。
一般撮影であれば、ほぼ問題はありません。
我々は自然放射線を浴びているわけですし、
放射線ゼロの世界に住んでいるわけではありません。
許容線量については研究がすすんでいるのです。
宇宙飛行士の宇宙での被爆などについての研究もされています。
許容線量というのは、宇宙医学の大きなテーマの一つでもあります。

線量の多いのはCTや透視(胃透視や注腸検査)です。
そのCTでも年間数回なら大丈夫なのです。
放射線被曝について過度の心配は無用です。
とくに年齢の高い方については。

線量の問題については、後日あらためて取り上げますね。

今週の花 ユリ、フリージア、ツバキ
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★新型インフルエンザ情報
新型インフル、こどもと肥満者は重症化しやすい。
Yahooニュース 2月25日17時30分配信 ロイター
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100225-00000703-reu-int
米疾病対策予防センター(CDC)の専門家によると、予備データでは、重症肥満者はそうでない人と比べて、入院したり死亡したりする割合が4倍と高かった。

ダイエットしましょう。
季節もよくなってきましたので、運動ですね、歩きましょう。

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