ブログ

在宅療養の教育

2017年01月19日 , 

昨日は
はじめての訪問診療の方が4名おられまして
大変忙しい一日となりました。
はじめての方は、身体的な診察はもちろんですが
ベッドやトイレ、お風呂の状況も確認させていただいたり。
どこで生まれ、どこでどのような仕事・生活をされてきたか。
とくに戦争や原爆のときは どこでどうされていたか、
など お話を聞かせていただきますので
時間がかかるのです。
1回で生活歴の聞き取りが全部終わるはずもなく
訪問診療をはじめてからしばらくの間は
わりと時間をかけるようにしております。

さて、
一昨日の、広島県医師会 在宅医療研修会。
在宅医療のノウハウを公開します!
第3回【人財編】
在宅医療に必要な知識と質を高める方法
講師:たんぽぽクリニック 永井康徳 先生

永井先生は最近、入院できる施設を作られたそうです。
入院施設のあるクリニック(=有床診療所)、ということですね。

しかし
病院への入院にせよ
有床診療所への入院にせよ、
そこは「自宅」ではないので
在宅医療とは ちょっと違うのではないか、と思っておりました。

永井先生の話で、今回 なるほど! と思ったこと。

病院を退院し、自宅に戻る時に
じつは 「家ですごしていけるか不安だ」と
不安を抱えたままの退院の方は非常にたくさんおられます。
たとえば
インスリンの自己注射(家族による注射も含む)が ちゃんとできるだろうか?
胃瘻の 栄養剤とチューブの接続が ちゃんとできるだろうか?
などなど。
病院でも当然指導はあるのですが
そんなに何日も、何回も 指導を受けられるほど
入院期間は延ばしてもらえません。
あるいは
在宅療養の具体的イメージが持てない、という方もおられます。

そこで
御自宅に帰ることについて不安のある方を
有床診療所に入院していただき、
在宅での生活を訓練し、安心感を持って自宅に帰っていただく。
在宅生活のイメージを持っていただく。
そういう「在宅療養の教育訓練機関」としての役割がある、というのです。

なるほどなー、と思いました。
「自宅に帰って暮らす」というのも
大きな不安を持ったまま、ではなく
自信と安心感を持って のほうが いいですよね。

最近買った和菓子
とらや餅
P1050973.JPG
★インフルエンザ情報
広島市、17日付で新たに4校の学級・学年閉鎖が出ています。
手洗い、咳エチケット、よろしくお願いいたします。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です