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妊婦の花粉症治療

2010年09月10日  

マエケン、いいですね。
故障しないよう起用法には用心しつつ
でもタイトルはぜひとってもらいたいですね。

さて、
妊娠中の方で、
産婦人科の治療だけでは治りがもう一息、
ということで受診される方があります。
妊娠中・授乳中の薬には用心が必要ですが、
かといって、過剰に恐れる必要もありません。
正しく知り、正しく怖がることが必要なんです。
本日のお勉強は、妊娠とアレルギー性鼻炎治療です。

そごうレストラン街の波奈
カルパッチョサラダ
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★新型インフルエンザ情報
とくに新しい情報はありません。

本日のお勉強
ガイドラインのワンポイント解説
鼻アレルギー診療ガイドライン2009
~妊婦におけるアレルギー性鼻炎の病態とその対応~
アレルギー(日本アレルギー学会誌)2010年7号
南東北病院アレルギー・頭頚部センター 今野昭義 先生
要点
薬剤による催奇形性の危険がもっとも高い時期は、胎児の器官形成期、妊娠28-50日である。
サリドマイド奇形児において、最終月経から32日目以前と52日目以降に薬剤を内服した者にはみられていない。
妊婦に対する国際基準としてはオーストラリア基準と米国FDA基準がある。
いずれもAからEまでのランクに分類される(Aが安全)。
(細かい文面、表現はそれぞれの基準を参照してください
オーストラリア基準については以下のHPなどにアップされています
http://www.okusuri110.com/kinki/ninpukin/ninpukin_03-03.html )

ポララミンなど第一世代抗ヒスタミン薬は、
多数の妊婦にこれまで使用されてきたが、奇形の頻度や胎児に対する有害作用の増大は観察されていない、
としてオーストラリア基準でAランクとされている。
第二世代抗ヒスタミン薬の多くはBランクとされている。
(眠気のこない抗ヒスタミン薬については
クラリチンはFDA基準でもB, アレグラはCランク)。
日本国内でしか通用しない抗ヒスタミン薬(アレジオン、アゼプチン、ザジテン)については
オーストラリア基準で言及されず、FDA基準ではCランク。
(他の薬剤については省略)

鼻噴霧用ステロイドはオーストラリア基準でBランク、FDAではCランク。

実際の処方として考えられるものは
妊娠0-27日では鼻噴霧用ステロイドを中心に、必要があれば第一第二世代抗ヒスタミン薬。
妊娠28-50日ではできるだけ薬剤は使用しない。
妊娠8-15週では症状が非常に強い症例に対してはオーストラリア基準でB1ランク、FDA基準でBランクまでの薬を考慮。
鼻閉が特にひどい症例については、Cランクの意味をよく説明し十分に納得してもらえる場合には鼻噴霧用ステロイドを使用。
妊娠5ヶ月をすぎると形態的異常発現の危険はなくなるので鼻噴霧用ステロイドを中心に第一第二世代抗ヒスタミン薬など併用。

喘息治療の治療もほぼ同様です。

ちょっと読んだだけでは、わかりにくいですね。
花粉症治療、喘息治療については、アレルギー専門医に御相談ください。

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