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心にのこる出会い153 心不全があったYさん

2022年08月28日  

カープですが。
菊池選手、復帰 即タイムリー安打、いいですね!
こりゃーうれしい!!
今日は大道投手です、応援しましょう!

 

無症状でコロナ検査を御希望の方は、広島県が設置している会場をご利用ください。
予約が必要な会場もありますが、
予約不要な会場もあります。
たとえば広島駅北口(朝7時から)、新天地集会所(夜8時まで)など 予約不要です。しかも無料です!!
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さて、毎月 最終日曜日は 心にのこる出会いです。

Yさんは99歳。
一人で生活されていたのですが、心不全をおこし入院されました。
きっかけは 発熱でした。
肺うっ血、胸水も伴う重い状態での入院で、持続注射などで何とか改善し 持続注射からは離脱することが出来ました。
腎機能低下も貧血もあり、すべての状況がからみあっての心不全であり、 今後も低空飛行が予想されました。
そのため 一人暮らしはもう無理、と判断されました。
施設入所となり、入所後 私たちのはじめての出会いです。

車いす生活ですが、いつもにこにこと機嫌よく、食事やオヤツも「おいしい」と感謝して食べられておりました。
心不全そのものは またいつ悪化してくるか、わかりません。
が、御本人はもう入院は希望されませんでした。
じょじょに衰弱していく場合には そのまま施設で看取り、という方針となりました。

2年半が経過した ある日、脳梗塞をおこしてしまいました。
脳神経外科病院で血栓溶解療法など受け、退院したのですが、右半身の不全マヒと失語症が残りました。
「はい」と 言えるかどうか、というレベルです。

食事もあまり摂れなくなり、徐々に衰弱が進行していきました。
脳梗塞退院から3ヶ月後、Yさんは 静かに永眠されたのでした。

 

【解説】
心不全というと、昔は 「心臓の収縮力が弱る状態」と考えられておりました。
しかし、 心臓は 「収縮と拡張」 を繰り返しているのです。
最近では「収縮ではなく 拡張に問題がある」心不全という患者が 非常に多いということが 判明してきています。
このタイプの心不全は 回復していくのがなかなか困難で、高齢者の場合には低空飛行が余儀なくされます。
「なにかあったら 墜落」を 覚悟せねばなりません。
その「何か」というのは たとえば「発熱」。
カゼひいただけでも 心不全を引き起こすことになります。

回復してこない心不全ですので、高齢者の場合には じょじょに心臓が弱っていき、次第に衰弱していくことになります。
そうなると 「入院しても回復は期待できない段階」ということになります。

「末期心不全」は 緩和ケアの対象疾患となっています。
しかし幸いなことに、「じょじょに衰弱する超高齢 心不全」の場合は 苦しみが生じることは あまりありません。
自然な経過で おだやかに経過することが 多いです。
Yさんの場合も、医療用麻薬など「緩和ケア」目的の 特別な薬剤などは 不要でした。

どうして心不全の最終末期が 安楽に経過するのか。
断言は出来ませんが。
心不全というと、浮腫(むくみ)が生じ、息苦しくなります。
むくみを生じさせないこと、悪化させないこと、が ポイントになるのです。
終末期では 食べる量・飲む量が減り、 脱水気味に経過することになります。
つまり、 むくみが生じにくい自然経過をとるのです。
ここで、「食べないから」といって 点滴をおこなえば、水分が貯まり、むくんで息苦しくなるでしょう。
自然に経過すること、不自然な治療(点滴など)をしないこと、が 心不全終末期を楽に経過するコツと言えるでしょう。

 

少し前に買って飲んだ酒。
岩国市。 五橋 五(ファイブ)
純米酒(白糀)(イエロー) 甘酸っぱい、白ワインのようなお酒
https://www.gokyo-sake.co.jp/five/about.html
ロゴは どうみても Z(ゼット)ですね。
五橋はとても好きな酒です。

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