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心に残る出会い109 肺気腫が高度だったIさん

2018年09月30日  

台風ですね。
雨風の弱いうちに食品を買ってきて
午後は家から出ないようにしましょう。

終末期の在宅患者さんが数名おられ
昨日午後も往診・訪問診療で市内を走り回っていました。
本来なら、昨日午後は緩和ケアの研修会に出席の予定だったのですが
往診終了が夕方になってしまいましたので
研修会に出席することは出来ませんでした。
在宅医療を担当していると、予定が立てにくい、というのは あります。

さて、
毎月最終日曜日は 心に残る出会いです。

Iさんは72歳。
肺癌を手術し、高度肺気腫もあるため在宅酸素となっていました。
弟さんのアパートの近くに引っ越してきて、
身の回りのことは弟さんが何でもやります。
息切れのため数メートル歩くのがやっとで
これまでの医院への自力での通院も困難となり
当院に訪問診療の依頼がありました。
御自宅ではじめての出会いです。

そこではじめてわかったことは、
じつはIさんは精神科にも通院治療をしていて
自分の思いと違う説明に対しては 簡単には理解がすすまない、ということでした。

動いたら息苦しくなるので、必ず酸素を吸いながら歩いて下さい
という説明が理解できません。
実際に酸素なしで家の外で何度も倒れて 救急車で運ばれたりしておりました。

トイレで大便できばる、という動作も
体への負担が大きいです。
トイレも必ず酸素を吸いながら行って下さい
という説明も なかなか実行が伴わない状況でした。

ある朝、弟さんがIさんの家に行ってみると
Iさんがトイレで倒れていました。
あわてて救急車を呼びましたが
すでに亡くなられており、死亡後の時間も相当経過している、
とのことで 救急隊は帰り、警察に連絡がはいった、とのことでした。
当院やケアマネージャにも連絡がはいり
駆けつけたのですが
それは警察が来てから後のことでした。
酸素なしでトイレに行き、
そこできばったために限界を超えて倒れた、
という可能性が高い、と思われましたが
Iさんは検死がおこなわれることとなりました。

Iさん、弟さんは本当によく面倒をみてくださいましたね。
なかなか出来ることではないと思いましたよ。

祝 優勝!
陳さんの蒸しパン
こんなのもあるんですね。
思わず買ってしまいました。
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