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心に残る出会い21 認知症のYさん

2011年05月29日  

カープ、投手陣はよくやっています。
この2試合は投手陣は責められません。
攻撃力が落ちていますね。(工夫も足りない)。
栗原・トレイシーは快調なんですが、
それ以外の打率は目を覆うばかりです。
とくに梵。西武戦ではバントすらも失敗しているし、絶不調です。
東出は昨日2安打していますので、
東出1番、小窪2番。トレイシー栗原を3・4番として、
というような組み替えが必要かもしれません。
梵はしばらく休ませたほうがいいように思います。
チームとしては踏ん張りどころですね。

心に残る出会い21 認知症のYさん

Yさんは92歳。
数年前から認知症の症状がひどくなり、暴れたりするようになったので
老人施設に入所していました。
あるとき食事を飲み込むことができなくなってきて、入院。
点滴をすると、いったん元気になるのですが
食べられるようになるわけではありません。

病院の担当医からは、
経鼻胃チューブ、胃瘻、高カロリー点滴のいずれか、を選択するよう御家族に告げられました。
認知症のため暴れることもあり、チューブや点滴は引き抜く可能性があるので
実際には胃瘻をするかどうか、という問題でした。

でも、Yさんたちは、そうしませんでした。
Yさんたちは、御家族や知人など、病院や老人ホームで胃瘻で寝たきり、
という人をこれまで何人もみてきていました。
お見舞いからの帰り道で
「ああいうふうには なりたくないね」 と
何度も話し合ってきたことがあったのだそうです。

そこで御家族は、胃瘻はせず、
施設ではなく自宅に連れて帰ることを決断されました。
胃瘻をしないのであれば長くは生きられないことは承知の上で、
自宅ですごそう、自宅で看取ろう、と決められたのです。
本人の思いを尊重することにしたのです。

そこで当院に依頼があり、訪問診療がはじまりました。
訪問看護や訪問介護、訪問入浴などチームを作って対応です。

自宅に帰ると、不思議なことがおこりました。
暴れていたYさんが、暴れなくなりました。
大声を上げる場面は少しありましたが、
暴力的なことは全くみられなくなっていました。

声をかけると、返事がかえってくるようになりました。
施設や病院にいる時には家族が話しかけても返事もなかったのです。
私があいさつすれば、Yさんもあいさつを返してくれます。
近衛兵だった、大尉だった、というような昔の話もしてくれました。

食べられないはずのYさんが、奥さん手作りの流動食、ペースト食を
食べるようになりました、それもたくさん。
奥さんも、娘さんも、おおいに喜び、そして不思議がりました。
病院や施設では、あれだけ何の反応もなかったのに、と。

自宅に帰ると、
食欲が良くなったり、
痛みが軽くなったり、
夜ぐっすり眠れるようになったり、
ということは しばしば経験します。
暴れていた人(せん妄)が落ち着いたということもよく経験します。
でも、返事もしなかった人が会話をするようになった、というのは
私たちにもはじめての経験でした。
自宅ですごすことの素晴らしさを感じることができました。

そうするうちに、また食事量が落ち熱も出てきました。
積極的に治療をおこなうとすれば入院・絶食・点滴ですが、
御家族も、もう入院は希望されません。
食べたい物、飲みたい物を、口から摂れるだけの量を摂って。
すきな入浴も予定した通りにおこなって。
Yさんは、自宅でおよそ3週間をすごし、
静かに亡くなられました。

緩和ケア医が選んだのは
横山竜士選手のユッケジャンクッパ 1,000円
辛子の量で辛さが調整ができますが、もちろん全部入れました。
かなり辛いです。
1000円は高いかな、700円ならまあまあと思いますが。
量も少し減らしていいと思いました。
http://www.carp.co.jp/news11/k-032.html
P1150193.JPG
★インフルエンザ情報
とくに新しい情報はありません。

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