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心に残る出会い48 認知症の妻が支えたMさん

2013年08月25日  

毎月最終日曜日は、心に残る出会いです。

Mさんは87歳。
妻と二人で暮らしていました。
これまで、どこにも通院や治療したことはありません。
食事量が次第に減ってきて、どんどんやせてきます。
体力もどんどん落ちてきて、動けなくなってきました。
御家族は心配されましたが、
通院がむずかしいため、
当方に往診の依頼があり、はじめての出会いです。

1階が息子さんの経営している会社の事務所で
御夫婦はその2階で生活されていました。
もうかなり衰弱しており、なにか悪性腫瘍がありそうです。
そこでC病院にお願いしてCT検査をおこない、
進行した肺癌であることが判明しました。
もはや癌には手をつけることができません。

まったく何の情報もなくても在宅療養は出来なくはありませんが、
現在の状況についての情報があったほうが
今後の病状変化の予測につながりますので
何も情報がない方の場合には
病院で一度精密検査(CTなど)をお願いすることが多いです。

食欲が落ちてきた状態では、
栄養補給のための流動食、
食欲不振には漢方薬、ステロイド薬などが試みられます。
Mさんにはとくにステロイド薬が比較的有効で、
Mさんは一時的ですが元気を取り戻しました。
タバコをくわえ、お気に入りの帽子をかぶって
私たちとVサインで記念撮影をするほどでした。
もともとオシャレな人だったのですね。

その後また徐々に衰弱がすすみます。
とくに食べたいという物もなく、
妻がいろいろ工夫して食事を作ります。
認知症のためか、妻にはあまり悲壮感はなく、
淡々とした日常生活として妻が介護を続け
そのまま自宅で最期をむかえました。

Mさん、奥さんと静かないい時間がすごせましたね。

最近、広島駅から新幹線に乗る時に買う物
ホルモン天 ビールのつまみに。
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★インフルエンザ情報
とくに新しい情報はありません。

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