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患者を支える栄養療法

2014年12月11日  

【お知らせ】
広島市はインフルエンザ流行期入りしました。
当院では今シーズンのインフルエンザワクチン接種は終了しました。



さて
12月8日(月曜日)は
広島がん治療と栄養を考える会 に出席してきました。
特別講演:
 がん治療支持療法における栄養療法
  ~カルニチンの役割~
 川崎医科大学消化器外科学 平井敏弘教授
要点:
カルニチンは体内で産生されるため、
これまであまり欠乏状態については注目されてこなかった。
透析、肝硬変などで欠乏状態になることが知られてきて
この2疾患では栄養療法として取り入れられている。
抗がん剤治療(とくにシスプラチン)においても
欠乏状態になることが判明してきて、
抗がん剤治療にともなう全身倦怠感、栄養状態改善などにカルニチン投与がはじまっている。
ただし有効率などのデータはまだまだ少なく
臨床研究がすすむことが期待される。
これまで がん治療側は 患者の栄養状態にはあまり強い関心を持ってこなかったが
患者の栄養状態を改善することが抗がん剤治療の継続などにつながり
生存期間延長などに寄与できる可能性がある。

そのほかでは
長引く食欲不振、
とくに それにもとづく筋肉量の減少状態(=サルコペニア)において
(理論的には)カルニチン投与が有効である可能性がある。
***当方の要約


抗がん剤治療での食欲不振、全身倦怠感。
進行がん状態での食欲不振、体重減少。
こういった状態は緩和ケア医がかかわる部分です。
こうした状態ではステロイドや漢方薬などが試みられてきました。
それだけで全員がうまくいくわけではないので
私達 緩和ケア医は カルニチンをすでに導入をしてきています。
どういう状態の人に 効果がある/効果がない のか、は
まだまだ手さぐり状態です。

食べられなくなってきた、という状況は
このままでは寿命が近い、ということを意味します。
食欲不振や全身倦怠感をどうにかして軽くし、
食欲を少しでも出してもらえないか、
ということに 私たちは取り組んでいます。
どうぞ早めに緩和ケア医・緩和ケアチームに御相談ください。


ドバイ まんぞくセット の中の
ミニドバイ焼き + ハンバーグ。
ほかにも
サービス定食など、写真も解説もないメニューがたくさんあります。
また何度もドバイに行ってみることになると思います。

P1000496.JPG

★インフルエンザ情報
広島市が流行期入りしました。
学級閉鎖は新たに3校で出ています。
安東小学校、城北中学校、宇品中学校です。
手洗い、咳エチケット、よろしくお願いいたします。

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