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放射線の正しい知識

2011年10月5日  

カープ、何も言うことはありません。
ラジオで聞いていると、
今の打球で本塁突入は無理、みすみすアウトになるような走塁をして。
これを繰り返していたのでは勝てるはずない。
というように解説者に酷評されていました。
昔はスキをつく果敢な走塁がカープの持ち味だったのですが、
今は走塁が下手なチームになり下がってしまったのです。
それは認めなければならない。
走塁やバント、エンドラン、ゴロゴーの地道な練習をするしかないでしょう。
思い切って、足の遅い選手は出番を減らしていくしかないでしょう。
若手育成のため俊足の2軍選手をどんどん上に抜擢してきましょう。
これが来季に続く道だと思います。

さて
当院では毎週勉強会をおこなっています。
昨日は、
「知っておきたい 放射線の正しい知識」
という冊子をもとに勉強会をおこないました。
今年9月おわりに配布されたばかりの新しい冊子です。

我々は、放射線ゼロの世界に住んでいるわけではありません。
自然放射線と呼ばれるものを、ずっと受け続けています。
レントゲンや医療用CTを受け、放射線を浴びたとしても
自然放射線が高い地域に住んでいる人よりは まだ少ない量です。
1年間に1回CT検査を受ける程度であれば
そんなに恐れるものではないことがわかります。
世界平均での自然放射線は年間2.4ミリシーベルト、
胸部レントゲン1回 0.05ミリシーベルト、
胸部CT検査1回  6.9ミリシーベルト。
ブラジルや中国など一部地域での自然放射線10ミリシーベルトです。

半減期には、
物理学的半減期、生物学的半減期、実効半減期があります。
セシウム137の半減期は30年ですが、
これが体に入ったとしても70日程度で半分になります。
(尿や便になって排出されていきます:生物学的半減期)。
500ベクレル/kgのセシウム137を含む食品を1kg食べた場合の人体影響は
0.0065ミリシーベルトです。
レントゲン1回の、10分の1程度の影響でしかありません。
つまり
たまたま1回だけ少量のセシウムを摂取してしまった(食べた飲んだ)としても
そうあわてるようなことはない、
ということがわかります。
仮にこのレベルの食品を1年間、毎日取り続けたとしても
自然放射線量と同量程度にしかなりません。
(もちろん、
よけいな放射線は浴びないことが大事。
放射性物質を含む食品も日常的に摂らないようにすることが大事です。)

福島で作られた花火を打ち上げない、とか
福島の木を送り火に使用しない、とか
こういう反応は科学的には全く意味がないことが理解できると思います。

なぜ「福島の花火を使わない」ということになるのか。
それは、
国や電力会社が「原発は安全だ、事故はありえない、安心だ」
と言い続けてきたからなのです。
住民や国民を「無知」にするよう何十年もかけて国が教育してきた結果なのです。

絶対もうかりますよ、という出資話にだまされる人の記事をみると
「馬鹿だな~、ぜったいもうかるなんて あるはずないのに」
と誰もが思いますよね。
また、そういう話をアヤシイと感じ近づかない、という教育は
子どもの時から必要ですよね。

原発に関して
絶対安全ですよ、という話を信じた・信じている人というのは
出資サギ話にだまされた人と同じことなのです。

ものごとには、二面性あるいは多様性があります。
「絶対××」、という時には
裏には隠しておきたい事が必ずある。
ちがう角度・ちがう距離から見れば違った景色が見える。
そこに気づく、考えをめぐらせる能力を育てる教育が必要だと思います。

福島出身者に対して、
放射線がうつるから あっちへ行け、
なんてイジメが各地で起きています。
はだしのゲンの時代から、いったい国の教育は何をおこなってきたのでしょうか。
まずはきちんと学びましょう。

また、
××菌をまけば放射能物質が消える、とか
放射能が消える、なんていうことはありません。
不安に乗じて人をだましてもうけよう、という人が出ますから
そこを見破る力も必要です。
教育の力がとても重要なのです。

この小冊子、
県医師会にお願いすれば分けてもらえるかもしれません。
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★新型インフルエンザ情報
とくに新しい情報はありません。

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