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新型インフルでは医師に強制命令

2012年01月20日 , 

新型インフルエンザ出現にそなえて
準備は着々と進んでいます。
2年前の新型インフルエンザは豚由来であり
「本命の」新型ではありませんでした。
本命は高病原性鳥インフルエンザH5N1由来のものです。

さて、
新型インフルエンザが出現した場合に、
私権の制限を可能とする法案が準備中です。
土地の強制収用、 営業の停止、など。
医師については、患者の診察を命じることとし
命令に従わない場合には罰則を設ける、と。

jiji.com 1月19日
新型インフル法で意見募集=内閣官房
http://www.jiji.com/jc/zc?key=%a5%a4%a5%f3%a5%d5%a5%eb%a5%a8%a5%f3%a5%b6&k=201201/2012011900538

私が広島県の感染症対策の会議の委員だったとき、
新型インフルエンザ対策の会議や、
診察等の現地訓練などもおこなっていました。
致死率が非常に高い疾患ですので、
今の医療制度の運用であれば
医師の中で最初に死ぬのは患者の受診してくる科の医師、
具体的には呼吸器内科医、小児科医、です。

こうした「すぐ死ぬであろう科の医師」のなかには、
新型が登場したら病院は辞職して山の中にひきこもる、
と言っている医師もおりました。
私は、前線で倒れるのは覚悟しています。
逃げ出そうとは、これっぽっちも思ってはいません。
そういう職業だと思っていますから。
ただし、
新型インフルエンザ戦争の前線で死んでも医師には1円も出ない、
という制度設計でしたので
そこは何とかならないか(=労災相当でしょう)
と思ってはおりました。
残された家族や子供たちの生活が心配であれば
前線で命がけで働く気にならないのは仕方がない。
今回の法案では、命令で従事した医師が倒れたら
補償はおこなわれる規定のようです。
(詳しく法案を読み込んでおりませんが)

いやがる人に、命令で無理やり前線で働かせても
いいことにはならないと思います。
「もし私が倒れたら、あとの家族の生活はまかせた!」
と言って前線に向かえる制度にしてほしいものです。

昨日は広島施設医療勉強会でした。
おわったあと、江波の陽気で夕食。
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★インフルエンザ情報
広島市では南区広島大学附属中学校、
西区広島暁の星幼稚園で学級閉鎖。
広島県では学級閉鎖・学年閉鎖がさらに増えています。
(多すぎて、どれが新しい閉鎖か もうわかりません)。
うがい手洗いマスク咳エチケット、よろしくお願いしますね。

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