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皮膚病変の診断

2019年03月4日  

雨がふると冷たいですが
花粉や黄砂などは雨で落とされてしまいますので
お悩みの方には そう悪くない状況かもしれません。
引き続き予報に注意しておきましょう。

さて、
在宅で生活されている方のなかには
皮膚の異常はけっこうな頻度で出てきます。
湿疹・おむつかぶれ のようなものから
褥瘡のできはじめ、のようなこともありますし、
感染症(細菌やカビによる感染)のこともあります。

湿疹類ですと、一般的な外用薬でボチボチの状態に改善することも多いのですが
治りが悪い、という時には かなり難しい判断が必要になってきます。
湿疹類である、という可能性がかなり高い場合には
ステロイド含有の薬に変更し、炎症をおさえる方向で対応していきます。
しかし
ステロイド含有薬では、原因がカビ類などの場合には 逆に一気に悪くなります。
つまり
治りが悪い場合には、皮膚病変を拡大して詳しい画像診断をおこなう、とか
一部 取ってきて顕微鏡で調べる、とか
しっかり診断が必要な段階にある、と言えます。
疥癬(かいせん)だったりすると、早く確実に診断しないと、あとで大変な苦労をすることになってしまいます。
医療従事者の手指などを通じて 他の患者さんに広げてしまうから、です。

こうした機器や 顕微鏡検査は 内科ではほぼ出来ません。
精密検査は皮膚科の受診が必要なのです。

「湿疹の治りが悪いから薬をください」
と いう状況になった場合には
はい、そうですか、と処方することも出来ません。
診察せずに処方をおこなう、というのは厳に禁止されている行為なのです。
「無診療投薬の禁止」。
もし 無診療投薬をおこなってしまった場合には
悪質さの程度や常習性にもよりますが
医師免許の停止、あるいは保険医の取り消し(=保険診療が出来なくなる)という
非常に重い罰則となります。
ですから
どこの医療機関も
「(診察なしで)薬だけください」
という要請には 対応をおこなっておりませんのです。

今週の花
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★インフルエンザ情報
とくに新しい情報はありません。
引き続き手洗い咳エチケット、よろしくお願い申し上げます

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