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細胞実験はむずかしい

2014年03月13日  

雨ですね。
PM2.5や花粉の影響が少ないので、ありがたいです。

STAP細胞について、
論文の疑惑が次々に指摘される事態となり、
論文撤回まで言及する共同研究者も出てきました。
ねつ造であれば、もちろん撤回ですし研究者生命は終わりです。
問題は
本当にそのような細胞が出来たのかどうか、
です。
この件につき、当方は小保方さんを擁護するものでもないし
非難する立場にもおりません。
検証を待つ、今はそれだけです。

しかし、ですね、
細胞実験というのは、難しいんです。
同じ条件で実験しているつもりであっても
時に えっと驚くような結果が出ることがあります。
世紀の大発見か、はたまた実験失敗か。
たいがいは、どこかに実験結果に狂いを及ぼす原因が突き止められます。
それを突き止めるだけで数か月を棒に振る、
そういうことも珍しくないのが細胞実験です。
私は細胞実験で博士論文を書いた最後の世代です。

たとえば
細胞を安定させるために
細胞培養液に牛アルブミンを添加することが多いです。
この牛アルブミンというのが、均一な製品ではないのですね。
ある会社の製品、あるロット(製造番号)の物を使用すると
どうもおかしな結果が出るようだ、と気づくことがあります。
なんらかの成長因子、刺激因子が紛れ込んでいたり、
ひどい時には、何らかの微生物に汚染されていたりします。
コンタミネーションと言うのですけれども、
世界のどこかで、この製品、最近おかしくない?という声が上がってきて
そのうち製造元から おわびの通知が流れてきたり。
くっそー、無駄になった○か月の時間を返せー!
と叫ぶことになります。

ですから、今では、牛アルブミン不使用の細胞培養液も
開発されてきています。
それでも結果が安定するとは限らなくて
多くは自分に責任のある手順ミスなどですけれども。

世紀の大発見と、失敗実験とは紙一重。
検証を待ちましょう。
ただし
論文の無断引用であるとか、
写真の使い回しとかいうのが事実であれば
そこは擁護される部分ではありません。

海風堂のギョーザ
八丁堀に移転したら、遠いのでたぶんもう行かないだろうなあ・・・。
P1060289.JPG
★インフルエンザ情報
広島市で、3月11日付で2校、12日付は3校で学級閉鎖が出ています。
とくに安芸区では矢野、矢野西、矢野南小学校で患者多数。
矢野地区一帯で大流行中です。
手洗い咳エチケット、よろしくお願いしますね。

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