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肝炎のお話その2 C型肝炎

2011年01月20日  

残りはBC肝炎だけですが、
B型肝炎の前に、C型肝炎のお話をしておきたいと思います。
そのほうが話の流れが簡単なので・・・。

C型肝炎は、昔は nonA、nonB (非A非B)肝炎、と言われました。
A型肝炎でもない、B型肝炎でもないが、でも何か肝炎だぞ、
ということですね。
で、正体が突き止められC型と呼ばれるようになります。

調べていくと
C型肝炎は、肝炎そのものはたいしたことがないのだけれども
肝硬変や肝臓癌に進行していく、ということがわかりました。
今では日本人の肝臓癌の大半はC型肝炎によるとされています。

治療としては、インターフェロン治療をすれば肝炎を治癒させることが出来る、
ということがわかってきました。
(もちろん、全員治る、というわけではありません)

したがって、今はC型肝炎の検査も広く普及しているし(血液検査)、
インターフェロン治療には医療費助成制度ができています。
基本的に自覚症状はありませんので
一度もC型肝炎の検査を受けたことがない、という方は
ぜひ一度は検査を受けることをおすすめします。

また、
C型肝炎と診断された方は
・インターフェロン治療を受けること
・肝臓癌の早期発見のため、定期検査を受けること
をおすすめします。
年3回の腹部エコー検査と、
年1回の腹部CTまたは腹部MRI検査 です。
CTとMRIを隔年で交互におこなうのが良いでしょうかね。

さて、
C型肝炎は、どうやって感染するのか、ということですが、
原則としては血液を介して人から人へ感染します。
以前は、輸血や血液製剤で感染したこともありました。
(今では輸血による感染は心配しなくていいです)。
そのほかでは、入れ墨、麻薬覚醒剤の回し打ちなどが知られています。
ですから、いわゆる893さんやチン○ラと呼ばれる人たちに多いですね。
ピアスをした人なんていうのも感染している率は高いです。
医療関係者では、針刺し事故(患者さんに使用した注射針で、うっかり自分を刺してしまう
という事故)で可能性があります。

感染力は強くはなく、性行為感染や母子感染は少ない、とされています。
(ここがB型肝炎と違うところです。B型肝炎は感染力が強い。)

昔は、予防接種の時に、
一人一人 針を代える、ということは行われていませんでした。
ですから、ある年齢よりも高い人たちは、
子どもの時の予防接種で感染している可能性はあります。
繰り返しますが
肝硬変や肝臓癌が悪化するまで自覚症状はありません。
ある程度より年齢の高い人は誰でも感染している可能性はあるので
一度は血液検査を受け確認しておくことをおすすめします。
(毎年のように検査を受ける必要はありません)

また、麻薬覚醒剤がダメなのは当然ですが、
ピアスや入れ墨はおすすめしません。
ファッションとして気軽に受けている現状は、大変危険な状況だと思っています。

C型肝炎について詳しく知りたい方は、たとえば以下を御覧下さい。
http://www.c-kan.net/

次回はいよいよB型肝炎です。

写真はガレットデロワ
アンデルセンにあるチョコレートショップ「ジーンーポールヘブン」のパイ。
陶器の人形などが入っていた人は王様になれるそうです…
Tさま、ありがとうございました!
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★インフルエンザ情報
沖縄県ではインフルエンザ警報が出ています。
東京も注意報が出ました。

広島市では17日6校、19日3校で
学級閉鎖・学年閉鎖が出ました。
幼稚園2,中学1、あとは小学校です。
http://www.city.hiroshima.lg.jp/www/contents/0000000000000/1240722519969/index.html

うがい手洗いマスク咳エチケット、よろしくお願いします。

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