ブログ

肺炎ワクチンをうちましょう

2009年08月31日 ,, 

昨夜は選挙報道番組に釘付け。
広島1区の当確情報を確認したら日付が変わっていました。
アメリカ オバマ大統領と同じ時期に日本も CHANGE ですね。
YES, WE CAN. の精神でいきましょう。

インフルエンザでの死亡、というのは、どういう原因でおこるのでしょうか。
大きくは4つ考えられます。
1:インフルエンザウィルス自体が悪さをする場合。
ウィルス性肺炎となると、肺の広い範囲がやられ呼吸不全となり非常に重症です。
しかし、あまり出くわす事態ではありません。
2:ウィルスを排除するために人体が反応し、そのためにかえって不都合が生じる場合。
ウィルスを排除するためのサイトカインが働きすぎ、
ARDSという非常に重篤な全身状態となることがあるのです。
これは若い人にみられる悪化のパターンでサイトカインストームと呼ばれます。
3:インフルエンザはそこまで悪さしないが、
引き続き細菌が感染し、細菌性肺炎で重症となる場合。
高齢者がインフルエンザで死亡されるケースは、ほとんど肺炎です。
4:もともと重症であった場合。
呼吸器疾患、心不全など、もともとギリギリの状態であった人に、
新たにインフルエンザ感染が上乗せになると限界を超えることがあります。

細菌性肺炎ならば抗生物質で治療できそうなものですが、
そうは簡単にはいきません。
肺炎をおこす原因のなかで最も多いのは「肺炎球菌」ですが、
「抗生物質の効かない肺炎球菌」 が増加しているのです。
ペニシリン系、セフェム系抗生物質で半分以上、
マクロライド系抗生物質では8割程度が効かなくなってきているのです。
肺炎球菌による肺炎では、発病後1日で あっという間に重症となることもあります。

肺炎球菌についてはワクチンがあります。
高齢者の方、とくに持病のある方は 肺炎球菌ワクチンを受けましょう。
当院で御相談ください。
どこの医院にも普通に置いてあるワクチンではありません。
ワクチンの使用期限が短いので、診察・説明のあとで問屋に発注することになります。

5年以上効果が持続します。
ただし健康保険がきかず自費です。目安はおよそ8000円程度。
このため費用はちょっと高いと思われるかもしれませんが、
1年割の費用として考えてみると
現在のインフルエンザワクチンを毎年接種するのと同額程度の負担です。

写真は たかの橋 二十六夜祭。
昔は消防署のあたりまで通行止めにして、道路いっぱい人がいるお祭りだったのですが、ずいぶんコンパクトになりました。
P1100270.JPG

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です