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認知症の地域医療を考える

2014年08月7日  

昨日は8月6日でした。
被爆者は高齢化し、
被爆建物も少なくなっています。
被爆体験を、子や孫や、
あるいはNHK・資料館などの被爆証言記録などに
語り伝えておくことが必要です。
これは急がないと時間がありません。
高齢になれば、認知症などで証言が難しくなってきます。
もし身近に被爆者がおられるのであれば
ぜひ今のうちに聞き取りをお願いいたします。

私は、訪問診療を担当するようになった方には
必ず聞くことがあります。
原爆には会うとってですか?
原爆の時にはどこにおっちゃったですか?
御家族が「はじめて聞きました」というような話が
出てくることも多いです。


さて、
昨日は
「認知症の地域医療を考える会」に参加してきました。
講演1は、私が座長をつとめました。
講演1:認知症から見た脳微小出血
 ~当院の事例を含めて~
 広島赤十字・原爆病院 神経内科 土井 光 先生
講演2:みんなで支える認知症
 原三信病院 脳神経内科 藤木 富士夫 先生


講演1の要点
認知症を分類してみると
アルツハイマー型認知症が最も多く、
他に脳血管性認知症、などがある。
血管性認知症に、小さい脳梗塞が関与していることはよく知られている。
最近になり、ごくごく小さい脳出血も検出可能となり
認知症患者にかなりの率でみられることが明らかになってきた。
脳微小出血には、高血圧が関連している。
認知症にならないようにするためには
高血圧、高脂血症、糖尿病、喫煙といった
「脳血流を低下させる」さまざまな要因に対し
取り組んでいくことが重要である。


講演2の要点
現時点での認知症の治療目標は2つ。
1.認知症と言われても、今まで通りの生活ができる
2.家族に迷惑をかけない
このうち
家族に迷惑をかけない、という点については、
家族に事前に認知症の将来像など教育をおこなっておけば
認知症にともなう様々な問題行動が生じてきても
教育されない場合にくらべ、御家族がそれを受け止めやすくなる。


今は、大きな病院の専門医も
「患者だけ治療していればいい」、ということではなく
家族や地域に目を向け始めている、
そうしなければ病院医療ももたない、
という時代になってきている、ということのようです。
時代は変わってきていますね。



最近飲んだ物
小岩井の純水日向夏
相変わらず限定ものに弱いです

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★新型インフルエンザ情報
とくに新しい情報はありません。

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