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認知症周辺症状の治療薬

2014年01月24日  

昨日はよい天気になりましたね。
往診の車内はひさびさにポカポカ暖かくなりました。
お日さまの力はありがたいです。
これが続いてくれるとありがたいのですけれど。

昨日は広島県医師会が主催する
平成25年度かかりつけ医認知症対応力向上フォローアップ研修に
参加してきました。
基本研修を受けた医師に対してのフォローアップ研修です。

講演
1:認知症地域支援推進員の役割
広島市認知症地域支援推進員 岡田真理先生
2:かかりつけ医として実践できること
落久保外科循環器科クリニック 落久保裕之先生
3:認知症疾患センターでのBPSDへの対応
広島市認知症疾患医療センター長(草津病院)岩崎庸子先生

岩崎先生の講演の要点
認知症の周辺症状BPSD(興奮、暴力、はいかい等)は
周囲が非常にこまってしまう症状です。
もの忘れそのものにはアルツハイマー薬があるのですが
周辺症状には精神病薬が用いられることになります。
専門医療機関(認知症専門病棟)への入院が望ましいケースもあります。
周辺症状がある程度落ち着くのは1-2か月程度で、
試験外泊などをおこなって自宅に戻りますが
施設に入所となる場合もあります。

専門医が入院で使用することが多い薬剤は
リスパダール、セロクエルの2剤が重要。
その特徴、注意点、使い分けなどの具体的解説がありました。

よくある状況は
「今日すぐに入院させてください」という家族。
このケースの多くは、これまで介護保険などの適切な介入を受けておらず
「自分なりのやりかた」で耐え忍んできたことが多いそうです。
入院までの間(約1週間)ということでごく軽い薬を開始し
介護保険などの介入を整えていきます。
すると、1週間後に入院できますよと連絡をすると
ちょっと落ち着いてきたので、もう少し家で様子をみます、
ということになるケース。
適切な医療、訪問看護、訪問介護、デイサービスなど
自分たちだけで問題を抱え込まず、
資源をもっと活用していきましょう。
認知症に対して理解のあるかかりつけ医をもつことも重要ですね。

もうひとつは
本人が絶対に病院には行かない、と言っているケース。
午後でも夕方でもよいので連れてきてください、ということにすると
結局は本人を連れて受診される御家族が多いそうです。
どうしても難しそうなら、地域包括支援センターに御相談ください。
認知症地域支援推進員の出番になるかもしれません。

高齢者になると認知症をもつ人が増えてきます。
認知症に対し基本的な理解があり
往診してくれるかかりつけ医をもつというのも
問題解決に役立つと思います。
広島市認知症疾患センターでは電話相談もできますよ。

福山出張のおみやげ
福山サービスエリア下り で購入したものだったでしょうか。
瀬戸内レモンかりんとう
これはやめられない止まらないですね。
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★インフルエンザ情報
23日、広島県が流行入りを宣言しました。
手洗い、咳エチケットよろしくお願いいたします。

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