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認知症高齢者の糖尿病コントロールはゆるくてよい

2015年08月25日  

今日は台風が来ますね。
明日でもよい受診であれば、明日に延期しましょう。
もし明後日でもいいなら明後日に延期でもよいです。
当院では、1週間程度の薬の余裕を持っておくように
いつも説明しております。
ギリギリの日数分の薬しか手元になければ
災害時には すぐに 「生きるか死ぬか」、
という状況になってしまいます。
予備があれば あわてなくてすむのです。
1週間分の予備薬。その安心・安全のための費用なんて
たかがしれています。
台風の中を苦労して通院するのと家にいるのを比べると
どちらが安全か、比べるまでもないですよね。

今日からカープは阪神、横浜の6連戦です。
残り試合数とゲーム差を考えると
リーグ優勝したいと思うなら、阪神には負けられません。
優勝、という点においては、今節が最後の正念場です。
今日はジョンソン投手 対 能見投手、9勝同士の対決です。
苦手とか、言っている場合ではありません。
勝つしかない、応援しましょう!
夕方には台風は日本海に抜けていますので
試合は中止にならずに実施される可能性が高いと思います。
JRなど公共交通機関の運行再開状況次第でしょうね。

さて、
認知症高齢者も多いですが
その中には糖尿病で治療を必要とする方もおられます。
病院に入院したら
こんな高齢者に、しかも認知症があるというのに
こんな厳しい治療法をせねばならないのか?
という治療状況で退院してくる場合があります。
病院の先生にとって
しっかり治療する、というのが当然であって
生活の場がどんな状況なのか、は
見えていないのです。
誰が食事管理できると言うの?誰が薬飲ませるの?誰がインスリン注射するの?
そんなの、無理でしょ! という状況は しばしばみられます。

ところで
国際糖尿病連合International Diabetes Federationというところが
2013年に高齢者糖尿病の国際ガイドラインを発表しています。
IDF Global Guideline for Managing Older People with Type 2 Diabetes.
http://www.idf.org/guidelines/managing-older-people-type-2-diabetes

ここからPDFをダウンロードしますが、英語です。
そのなかで認知症患者の治療目標についても言及されています。
31ページ最下段。
サブカテゴリーB 認知症
An HbA1c target up to 8.5% / 70 mmol/mol may be appropriate.

糖尿病コントロールはHbA1cという検査項目でみていきますが
認知症では 8.5までは許容してよい、と書かれています。
かなり ゆるいコントロールです。

厳しい治療コントロールを目指せば
低血糖をおこす危険性が高くなります。
低血糖になれば、意識消失しますので
緊急で対応が必要となったり(ただちにグルコースの注射をおこなう等)、
場合によっては救急車を呼んで病院に担ぎ込まねばなりません。
高齢者認知症の患者・家族にとって
緊急・救急というのは好ましくありません。
低血糖をおこす事態は避けた方が本人家族のためです。

インスリン治療や、SU剤という薬では低血糖をおこす可能性があります。
これに対し、低血糖をおこしにくい作用機序の薬も最近では出ています。

高齢認知症の方では
インスリン治療など低血糖をおこす危険性のある治療は 実は不必要なのではないか、
低血糖を起こしにくい薬で「ほどほどのコントロール」でいいんじゃないか。
そうなると、
厳しい治療で退院させてくる医師は、この国際ガイドラインを知らないんじゃないか、
とさえ 思ってしまいます。

「本物の糖尿病専門医」と、我々在宅医は
高齢認知症の方の糖尿病治療については
あまり厳しいことはしない・言わないと思いますよ。
食べたいものを食べさせてあげていいですよ、
その上で高血糖昏睡にならない程度の治療で いいんじゃないでしょうか。

御家族も、医療従事者も、介護ヘルパーの方々も
「高齢認知症の糖尿病治療はボチボチでいい、好きなものを食べていい、
薬は家族かヘルパー(あるいは施設職員)が1日1回服用管理できれば それでよい。」
と意思統一が出来ればいいですね。
それに、近々、週1回でいいという糖尿病治療薬も出てきますよ。

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安芸津産 赤じゃがいも使用 安芸津コロッケ
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★新型インフルエンザ情報
とくに新しい情報はありません。

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