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うずら卵 スーパー店頭から撤去

2009年03月3日 ,
うずら卵 店頭から撤去 というニュース
正しく対応しているのは フジのみ。

中国新聞2月28日のニュース
「愛知県豊橋市のウズラ農場で
鳥インフルエンザウイルスが確認されたのを受け、
中国地方の各スーパーは27日、
ウズラの卵を店頭から撤去するなど対応に追われた。」
http://www.chugoku-np.co.jp/News/Tn200902280021.html

トリインフルエンザはトリの病気です。
卵や肉を食べて 人間に感染する病気ではありません。
どうしても心配ならば、生で食べず加熱して食べれば安全です。
(トリ肉、卵の生食の問題点は また別にお話します。
インフルエンザと関係なく、生食は危険で おすすめしません。)

この報道での問題は、
「店頭から撤去するスーパー」がたくさんある、
ということなのです。これは誤った行動です。
そんなことをする必要性は全くありません。
「フジ(松山市)は「冷静に対応したい」と販売を続ける構え。」
と記事に紹介してありますね。
はい、フジ正解! 良くできました。他のスーパーは落第。

★2007年、東国原知事(そのまんま東さん)が誕生したばかりの
宮崎県でトリインフルエンザが発生しました。
卵や鶏肉を食べても安全なのに、宮崎産の卵や地鶏が売れなくなり、
知事が自ら先頭に立って 全国に安全PRをおこなって回り、
ようやく騒ぎが収まった、という事例がありました。
誤った情報・誤った行動により、大きな迷惑をこうむる人たちが
いるのです。 = 風評被害 と呼びます。死活問題です。
このときの教訓を生かしているのは フジだけ、のようです。
他のスーパーは、全く学習していない、ということになります。

新聞社にも注文があります。
この報道では、まちがった行動をしているスーパーがある、
消費者の不安をあおるスーパーがある、という内容だけであり、
「消費者に、正しい知識を知っていただく」、という役割を
果たしていませんね。
不安をあおるだけ、という報道は いかがなものでしょうか。

☆公民館等での「新型インフルエンザ」についての講師
お引き受けいたします。
知識のワクチン=正しい知識が自分たちの生活と社会を守ります。

緩和ケア医のひとりごと

2009年03月2日
緩和ケア医のひとりごと

終末期患者の延命医療中止

日本救急医学会の指針にもとづき、
終末期患者の延命治療を中止した経験のある医師が 68名いることが
2月27日報道されました。(日本救急医学会によるアンケート調査)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090227-00000664-yom-sciこれをどう考えますか?

人間に限らず、生き物は いつかは寿命がきます。
生まれてきたからには、死というのは避けて通れません。
生老病死 と言い表されてきたことです。
どんなにお金を積もうとも、どんなに最先端の医療を
おこなおうとも、不老不死というのは ありません。
人は死ぬ。それが自然の摂理です。
ならば、せめて最期は自然の流れにまかせませんか。

今回の報道は、「延命治療の中止」というものです。
でも、「延命治療の開始」については、触れられていません。
「開始」されていたから「中止」になるわけです。
(このあたり、あまり簡単にはいかない場合もありますが、
話を単純化するために 開始→中止 と考えて下さい。)

本人が常々「延命治療は受けたくない」という意思表示、
「最期は自然にまかせたい」、という意思表示をしておくことが
大事なのではないでしょうか。

かかりつけ医認知症対応力向上研修会

2009年03月1日

2月25日、広島市 市民交流プラザで開催された
かかりつけ医認知症対応力向上研修会
に参加しました。(広島市中区医師会主催)
講師は広島市民病院精神科部長 和田健先生でした。

この研修会は4つのパートに分かれています。
1:基礎知識編
2:診断編
3:治療とケア編
4:連携編
今回は、前半の2パートの研修でした。
良くできたテキストと、歯切れ良い解説のおかげで
ずいぶん理解しやすい研修でした。

高齢化社会となり、認知症となる人も年々増えています。
全員が病院や施設に入院するのでは、
国家財政的にも、物理的(施設・人員)にも無理ですし
そもそも「本人の幸福」とは ほど遠いものとなります。
本人にとっては、いつまでも住み慣れた自分の家で暮らすのが、しあわせですね。
認知症があっても安心して暮らしていける地域環境を
構築しなければなりません。
また、「人生の幕引き」の問題は、常に考えておかねばなりませんね。

折口内科医院は、
あなたが最期まで自分らしく生きること、を支援いたします。

今週の花

2009年02月26日

今週の花
ガーベラ、ヒペリカム、モンステラ

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サイエンスカフェにしく 放映中

サイエンスカフェにしく 放映中

2月14日のサイエンスカフェにしく の様子が
ふれあいチャンネル「地元ツウ」で放映されています。
院長が話題提供をおこなった
「あなたの家族が新型インフルエンザになったら どうしますか」
です。
放送は2月23日~3月1日
9時、14時、17時、21時、24時の
それぞれの最初の数分間です。
(27日は24時放映なし、
28日からは9時と21時だけの放映です)
院長のほかに当院薬剤師 高橋裕子も出ております。
リレンザ使用方法指導などもおこなっている
場面がうつっておりますね。
ぜひごらんください。

また、次回からのサイエンスカフェにしく にも
ぜひ御参加ください。
サイエンスカフェにしく のお問い合わせは
草津公民館までお願いします。

今週の花

2009年02月24日

キンギョソウ、バラ
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竹屋公民館ことぶき大学

2009年02月23日 ,

高橋裕子です。
竹屋公民館ことぶき大学で
科学技術市民カウンセラー・薬剤師として
おはなしをしてきました。
いつものように講師料・交通費無償です。
参加者は18名でした。
おくすり手帳がどんなにあなたを助けるか、
コップ一杯の水か白湯でおくすりを飲む理由とは、
運動や食事に気をつけるということは
どういうことなのか、
さまざまな疑問・質問に
お答えしてきました。
病気と薬の話はとくに質問が集中しました。
もっと医師や薬剤師はみなさまの
疑問にていねいに答えるべきだと
強く思いました。

地区社協や町内会・女性会などで
正しい薬とのつきあいかた
などの話を聴いてみたいと思われる方は
事務局へお申し込み下さい。

広島市科学技術市民カウンセラー事務局:
広島市 経済局 産業振興部
産学官技術振興課
電話082-504‐2238
FAX 082-504-2259
メールsangaku@city.hiroshima.jp

本日のお勉強 マイコプラズマとアレルギーの関係

2009年02月22日 ,

本日のお勉強

日本アレルギー学会雑誌 2008年12月号
「感染症と薬剤アレルギー」
杏林大学皮膚科 塩原哲夫先生

マイコプラズマ肺炎とアレルギーの関連

私は、医学部2年生のときにマイコプラズマ肺炎にかかりました。
肺炎そのものはたいしたことなかったのですが、
その直後から、さまざまなアレルギー疾患が出現してきたのです。
最初にじんましん、次に喘息、さらに花粉症、と。
こどもの頃は、私にはアレルギー疾患はなかったのですが、
今の私は「立派なアレルギー患者」となっているのです。
これはきっと、マイコプラズマ肺炎とアレルギー疾患出現には
何らかの関連があるにちがいない、と体で感じました。
そして、いつかはそれを解明していきたい、
と思い、呼吸器・アレルギー分野を研究対象に選んでやってきました。
(とはいえ、基礎系の研究者に進んだわけではなく、
臨床の呼吸器・アレルギー専門医として今日に至るわけです。)

それがついに、関連がみえてきた、という論文です。
マイコプラズマ感染により薬疹が出る、というメカニズムについて
解説している論文なのですが、これは薬疹以外のアレルギー疾患にも
十分適用できるメカニズムなのだと思われます。
答えの道筋が、見えた!

私の直感は正しかった、という喜び。
私の長年(30年)の疑問を解決し、回答を与えてくださったことへの感謝。
専門の学会誌を読むということ、
最先端の知識に触れるということは、
なんと楽しいことでありましょうか。

在宅医療とがん疼痛緩和勉強会

2009年02月21日 ,

在宅医療とがん疼痛緩和勉強会

2月20日(金)県立広島病院 緩和ケア支援センターで開催された
「在宅医療とがん疼痛緩和勉強会」 に出席しました。
講演1:症例から学ぶ疼痛緩和の実践
大阪府立成人病センター 緩和ケアチーム 目黒則男先生
講演2:治療期から終末期にいたる切れ目のない在宅緩和ケアの実際
かとう内科並木通り診療所(岡山市) 加藤恒夫先生

現在、在宅緩和ケアのシステムについては
どこの地域でも いろいろと試行錯誤をしているという状態です。
そのなかで加藤先生たちの岡山方式というのは、在宅医療の分野における
「コンサルテーションチーム」の存在を柱に動いていました。
病院の中での緩和ケアチームのような役割ですね。
コストをどうするか、など いくつか解決すべき問題点はありそうです。
また、
加藤先生はかなり早い段階で「ホスピス」を設立されましたが、
5年後にはホスピスを閉鎖されました。
在宅医療にとっては、ホスピスはむしろ「足かせ」になる場合がある。
ホスピス閉鎖は 撤退 ではなく、 発展的解消 だったわけなのですが、
そのあたりのお話も非常に興味深いものでした。

当院からは院長と薬剤師の2名が参加。
訪問薬剤指導をおこなってくださる薬局の薬剤師さんなど
顔見知りの方も何名も参加されていました。
「広島方式」をどのように組み立て、運用していくのがよいのか。
緩和ケア支援センターとも連携しながら進めていきましょう。

中川大臣の失態2 かぜ薬

2009年02月20日 ,

中川大臣の失態2

やはりアルコール飲んでいたようですね。
お付きの官僚が、
「ホテルのレストランで食事のとき
大臣がワインを注文して飲んでおられた」
ということを国会で証言していました。
マスコミの論調も 「やっぱり酒じゃないか!」
ということになっていますね。

辞任もしたし、アルコール飲んだことも確認されたので
本人追求の騒動は一段落でしょうが。

でも、このさい、「かぜ薬」の免責はしてほしくありません。
抗ヒスタミン薬の鎮静作用は
「水割り3杯分程度」とされています。
欧米では、抗ヒスタミン薬をのんで運転すると処罰されますが、
アルコールに匹敵する害悪作用があるためなのです。
国民の皆さまが 「市販カゼ薬は安易に服用するものではないな」、
と思っていただくために、
この論争がもっと続いて欲しかったなあ、というのが感想です。

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