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STAP細胞についての報道

2014年02月9日  

いい天気になりましたね。
昨日朝は積雪ありましたが
市内ではその後すぐに溶けてしまって。
もう少し雪を楽しみたかった、と言いたい気持ちもありますが
雪で迷惑や交通混乱に陥っていた人もいるでしょうから
「まあ、時には雪景色もいいよね」という程度でしょうね。

昨夜は、広島市医師会夜間急病センターの
応援用待機当番の日でした。
インフルエンザ患者が大勢受診して
待ち時間が相当長くなりそうな場合には
内科診察医師が2名体制から3名体制になるのです。
その時のための呼び出し待機当番です。
結局、呼び出されることはなし。
インフル患者が少ないことは、良いことです。
かわりに1名、夜間の往診依頼がありました。
冬は高熱を出す方も多く、在宅担当医は忙しい時期なのです。

さて、
STAP細胞開発、ということで
理化学研究所の小保方さんが
大々的にマスコミに取り上げられたりしていました。
サイエンスやネイチャーといった超有力科学雑誌に
筆頭著者で論文が掲載されれば
それだけでちょっとした大学の教授になれるくらいの業績です。
でも、
まだマウス細胞の段階ですからね。
これからが大変なんですよ。
まだ何の受賞もしたわけでもありませんし、
新聞の科学ニュース欄で取り上げるのはいいとしても
テレビカメラが大挙して取材・報道する段階では
ないと思います。

騒動が一段落するまでコメントを控えようと思ってきましたが
ようやく落ち着いてきたようですので
今回とりあげてみました。

iPS細胞の山中伸弥さんのコメントがきわめて妥当と思います。
さすがです。

山中伸弥氏:「STAP研究に協力、小保方さん大歓迎」
毎日新聞 2014年02月08日 05時00分(最終更新 02月08日 11時00分)
http://mainichi.jp/select/news/20140208k0000m040138000c.html
理化学研究所などが開発したと発表した新型万能細胞・STAP(スタップ)細胞(刺激惹起(じゃっき)性多能性獲得細胞)について「(万能細胞になる)メカニズムはiPS細胞と同じ可能性がある。ノウハウを提供し、協力したい」と話し、共同研究の必要性を強調した。iPS細胞研究所で近く、STAP細胞の作製を試みるという。

研究の中心になった理研発生・再生科学総合研究センター(神戸市)の小保方晴子(おぼかた・はるこ)・研究ユニットリーダー(30)と会ったことはなく、直接話を聞きたいと望んでいるという。「私はiPS細胞を人の治療に役立てたいと、夢を見てここまで来た。彼女は50年、100年先を見据えた、もっとずっと大きな夢を持っているようだ」と評価。「同じような立場なので、彼女の苦労が理解できる。彼女を助けてあげたいと本当に思う」と話し、何度も「我々の研究所に移ってほしい。大歓迎だ」とラブコールを送った。
***一部引用

○○を発見した!
という発表がおこなわれると、
それが本当かどうか、その方法で再現できるかどうか、
世界各地で「追試」がおこなわれます。
「確かにその通り」となってきてはじめて
本当の発見と認められることになります。
科学の世界では、サイエンスやネイチャーの論文であっても
他人の発表・他人の論文をうのみにはしないのです。
間違い論文やねつ造論文だって、ないとは言えない。
大学生レベルでは論文を探し、論文を読むだけでよいのですが
大学院生レベルになると
「教科書は疑え。論文は疑え。」
という姿勢が必要なんです。

で、
iPS細胞研究所でもSTAP細胞の追試をやる、ということですね。
全く当然のことで、結果はすぐ確認できるでしょう。
ただし論文には実験の本当はキモの部分はぼかして書く(あるいは、わざと書かない)こともあり
少し試行錯誤を要する場合もありましょうけれど。

「我々の研究所に移ってほしい。」
まさに、その通りだと思います。
同じような研究を2か所で進めていくのは
スタッフにしても、設備・資金にしても無駄が多くなります。
国策としてiPS細胞研究所を作り資金を投入しているのですから
これも山中教授の言うことが正しいと思います。
理化学研究所は嫌がるでしょうけども
人材は1か所にまとめるのが国策にかないます。

情報が1か所に集中するとなると
産業スパイが入り込まないよう
十分な管理も必要になってくるでしょうけれどもね。

昨日の写真はデンマークロールではなく
メイプルロールでした。
本日の写真がデンマークロール
P1060038.JPG
★インフルエンザ情報
40都道府県で警報レベルを超えたそうです。
手洗い咳エチケット、よろしくお願いしますね。

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