「がんに効く水」はダメよ
昨日は休日でしたが、家から一歩も出ませんでした。
開業から5年以上を経過し、
レントゲン機器の更新、レントゲン用サーバーパソコンの更新を
おこなっていたのでした。
こういう作業は、患者さんの来ない休日におこなうことになります。
パソコンは5年で寿命と考えておいたほうがよくて、
それを超えるといつ故障してもおかしくありません。
レントゲンは保存が義務付けられておりますので
「サーバー機が壊れるまで使い続ける」というわけには いかず、
壊れる前に更新することが必要なのです。
5年の間に機種はどんどん進歩しており
(デジカメの進歩を考えてみて下さい)、
放射線量が少なくても同じ画像がとれるような高感度機となっています。
胸部レントゲン1枚撮影、という程度の放射線量は心配しなくていいのですが
それでも放射線量は少なくてすめば少ない方がいいでしょう。
このあたり、進歩してきていますよ。
さて、
ニセ医学のニュース。
聞いたことのある会社です。
「がんに効く水」販売、消費者庁が三貴に措置命令
TBS系(JNN) 2月10日(火)18時55分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/videonews/jnn?a=20150210-00000049-jnn-soci
再発防止を求める措置命令が出されたのは、宝石店「ジュエリーマキ」などを運営する東京・台東区の「株式会社三貴」です。
「本日株式会社三貴に対し景品表示法に違反するとして措置命令を行いました」(消費者庁の会見)
消費者庁によりますと、三貴は去年4月までのおよそ2か月間に、「がんの原因である活性酸素を除去する」などと、根拠のない効能を謳った新聞の折り込みチラシをおよそ170万部配布し、飲料水「プラチナビューティーウォーター」を販売したということです。
三貴は、この飲料水を宝石販売店舗の「ジュエリーマキ」や通販サイトで販売し、これまでに1億3000万円を売り上げたということです。
***一部引用
最近、北九州がらみで何度か水の話題をとりあげています。
水道の水は危ない、危険だ、といって
イオン水や浄水器を売りつける、というタイプの商売があります。
しかし、東京都や広島市、北九州市の水道水は
そのままペットボトルに詰めて販売できるほどの水質であり
浄水器はまったく必要がないものなのです。
(ただし水道本管に直結の場合に限りますが)。
正体不明なイオン水よりも 広島市の水道水はおいしく安全と思います。
広島市で浄水器やイオン水などの販売は、ニセ科学商法の可能性があります。
で
今回の記事は明らかなニセ医学です。
癌に効く○○水。
これらは、アトピーにも、万病にも効く、と
万能である表示をおこなうものが多いです。
ニセ医学で儲けるためには、ひっかかる人を増やさねばなりませんから。
今回は、「ビューティー」とうたってあるように
美容に金をかける人が主なターゲットだと思われます。
今回は景品表示法に違反ということのようですが
薬事法違反でもいいように思いますし、
ウソと知っての販売であるなら
詐欺罪を適用し、
会社の営業停止処分があってもいいと思います。
よく知られた会社が営業停止になったり
それが元で倒産したりするようであれば
ニセ医学側の熱意をそぐことが出来ると思うのですけども。
ちなみに
この三貴という会社は、
昨年9月に3度目の倒産をしているようです。
「ジュエリーマキ」の三貴、三たび破綻の真相
帝国データバンク・篠塚悟
2014/9/3 日本経済新聞 電子版
http://www.nikkei.com/article/DGXMZO76376420Q4A830C1000000/
業績の上がらない会社が、
イチかバチか、ニセ医学水の販売に賭けた、
という図なのかもしれません。
知っている会社、有名な会社だから信用できる、
というわけには いかないようです。
2か月で、1億円以上を売り上げています。
消費者も賢くなりましょう。
「がんに効く水」なんて、ダメよ、ダメダメ~。
コメントを残す