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心に残る出会い93 もう一度外出したかったYさん

2017年05月28日  

カープ快勝、いいですね。
打撃陣も投手陣も、いうことなし。
今日は中村投手です、応援しましょう!

毎月、最終日曜日は心に残る出会いです。

Yさんは66歳。
体重減少と黄疸で病院を受診したところ膵臓癌と判明しました。
肝転移もあり手術できません。
抗がん剤治療を開始したのですが
胆道感染症を繰り返し
抗がん剤治療も断念せねばならなくなりました。
衰弱し通院も困難になったため、
在宅診療の依頼です。

膵臓癌は、進行が非常に早いことが多いです。
私たちがはじめて出会った時には
痛みもあり、歩くことも難しくなってきていましたが
数日前までは痛みもなく、普通に歩けていた、とのことでした。
手足の浮腫や、腹水も 数日前まではなかった、と。

オピオイドなど鎮痛剤を開始し、
利尿剤も開始します。

膵臓が悪いと、糖尿病になります。
Yさんは 1日3回のインスリン自己注射をおこなっていました。
しかし食事量が急速に減ってきていますので
訪問看護に毎日血糖を測定してもらい
インスリン注射の調整をおこなっていました。
訪問看護から毎日 状態報告がはいるのですが
みるみる全身状態は悪化していきました。

こんなに急速に悪くなるとは 本人も御家族も予想していなかったため
一度、車いすで外の空気を吸いに出してあげたい
と息子さんが希望されました。
うん、それはいいですよ。
もうアパートの階段を自力では昇降できませんので、簡単にはいきません。
ケアマネージャさんを中心にプランを立て、
必要な物は借りる手はずを整えて。

しかし、外出を実現できる直前に
Yさんは御自宅でお亡くなりになりました。

Yさん、もう一度外に出てみたかったですね。

先週のシンポジウムのあと、
ひさしぶりに広島平和記念資料館に行きました。
地下に、オバマ大統領が記したメッセージと折り鶴が展示されています。
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★インフルエンザ情報
とくに新しい情報はありません。

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