心にのこる出会い163 踊りが大好きだったSさん
暑いですね。
街路樹が枯れないように、水やりも おこないましょう。
当院の前にある3か所の街路樹に 私どもは 毎日 朝夕 水やりをしています。
街路樹は 市民全体で 大切に育て、守るものだと思っています。
それなのに 街路樹に枯草剤を撒く会社があるとは 信じがたいのです。
上層部の指示がなかったら ふつう そんなことはしないでしょ。
カープ、
なかなか勝てそうな要素がない試合でしたね、負けなくてよかった。
今日は大瀬良投手です、応援しましょう!
さて、
毎月 最終日曜日は 心にのこる出会いです。
Sさんは84歳。
ひとりぐらしです。
高血圧と うつ病で 通院をされていました。
80歳をすぎて、転倒を繰り返すようになってきました。
胸椎圧迫骨折。
手をついて手の骨折。
顔面を打撲して 顔がお岩さんのようになったことがあり、心配した町内会長が地域包括支援センターに相談し、介護保険サービスが開始となりました。
訪問看護さんも 家に来てくれます。
その後も腰椎圧迫骨折をおこし、通院がむずかしくなってきたため
ケアマネージャさんを通じて当院に訪問診療の依頼がありました。
御自宅ではじめての出会いです。
Sさんには、認知症がみられました。
もう自分で料理や炊飯することは出来ず、パンや ヘルパーさんの買ってくる惣菜で生活しておりました。
室内でも何度も転倒したらしく、ガラス戸に頭から突っ込んだことがあるそうで
ガラス戸ははずしてありました。
認知症には いくつか種類があり、 そのなかで「ころぶ認知症」というものだったかもしれません。
認知症の方でも、昔のことは よく覚えています。
Sさんの家には 着物姿の写真や 博多人形などが 飾ってありました。
「この写真は 誰の写真ですか?」
踊りが好きで、藤間流の免状をもらったそうです。
10代後半から芸者として踊っていた。
27歳のときに、踊りの「名前」をもらいに 東京の家元のところに行った。
そのときに尾上松緑さんと一緒にうつった写真もあるのよ。
「西の検番」に所属し、お店から声がかかると行った。
羽田別荘など よく行ったものよ。
毎年4月に 踊りの会を公会堂でやっていて、それに向けて練習していた。
踊れるのがとてもうれしかった。
お客は 中国新聞、マツダ、三井石油さんなどで、
踊りの会に 楽屋見舞いとして 博多人形などをもらった。
お金のほうがいいのに、という人もいたけど、私は博多人形が好きだった。
49歳まで芸妓していた。
20代から 現在の住まい(アパート)が芸妓寮になった頃から住んでいる。
住んでいた人は、お嫁にいったり、亡くなったりして 芸妓は誰もいなくなり、私が一番長く ここに住んでいる。
Sさんは、そんな話を聞かせてくれました
その後、次第にSさんは 少し動いただけで息切れがするようになってきました。
あまり食べないので貧血にもなっているし、
ふだん歩かないので足腰は弱ってきている。
しかし息切れがひどいので 心不全を疑ってK病院で検査をしてもらったところ、やはり心不全でした。
冠動脈の検査などの精密検査は 本人が拒否されましたので
薬で様子をみるしかない、ということになっていました。
もう病院にも施設にも行かない。ここで最期まで。 いつお迎えが来てもいいの。
ある日、ヘルパーさんが訪問しても 反応がありません。
心不全でお亡くなりになったのでした。
Sさん、西の検番の話など、もっと聞きたかったですよ。
【解説】
広島には 東の検番、西の検番があったそうです。
私たちは 東西それぞれの芸妓さんを 在宅で担当させていただきました。
書籍などの記録にはあまり残っていないようです。
芸妓さん当時の思い出話を聞くのは とても楽しいものでした。
もっともっと 話を聞きたかったですねえ・・・。
認知症の方であっても、昔のことは よく覚えている場合があります。
認知症になったら 何もわからなくなる、ということでは ありません。
もちろん、間違った記憶もあるでしょうが、
「昔の生活」などが知りたかったならば
「認知症の人だから 聞いてもダメ・ムダ」ではなく、
まずは話を聞いてみるのが よいと思います。
昔の写真、とくに家族写真などがあれば それをきっかけにして 話を聞ければ いいですね。
へそまがりですから、この土日、鰻は買いません、食べません。
「人が作ったブームに 乗るもんか」、と思います。
鰻は 自分が食べたいと思った時に食べる。
昨日は ますゐ に すき焼きを食べに行きました。
昨日の ますゐのお客さんは すき焼きを食べているグループが 非常に多かったです。
サービスとんかつを食べているのは 1組だけでした。
いつもは ほとんどのお客が サービスとんかつなんですけどね。
暑い夏は すき焼き、かな。
お知らせです
落語協会寄席興行
日時:2023年7月30日(日)14時開演(13時半開場)
会場:広島工業大学広島校舎(広島市中区中島町5-7)
出演:柳家小さん、隅田川馬石、マギー隆司(奇術)、三増紋之助(江戸曲独楽)、柳家あお馬、松尾あさ(三味線)
木戸銭:予約・当日券ともに3000円、学生料金あり
広島で生の落語を聴く会
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSd1lGPAICJVOJtWcgjm25g_OXN9rskLp6gWpKm6Jjy1tELyeA/viewform?pli=1
落語あり、色物(奇術や曲独楽)あり、で 楽しいと思いますし
柳家小さん師匠の落語は 聞く価値はあると思いますよ。
3000円というのも お安いと思います。
ぜひ御参加ください。
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