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このままでは広島県の医師不足は解消されない

2025年02月3日  

昨日は、午後は予報どおり 傘なしで よかったです。
コールアカシアコンサートに 御来場いただき、ありがとうございました。
県民文化センターで開催するまでは 出演者+出演者家族だけ、という時代が長く続きました。
多数御来場いただけるなんて 幸せです!

 

さて、医師不足です。
広島県では、
エキキタに新病院を建設しようとしています。
県病院に加え、JR病院、中電病院を統合し、舟入病院小児科なども統合します。
多くの科で 24時間の救急体制を構築しようと思えば ベッド数も必要ですし、医師数も必要です。
病院の大規模化は 必須であり、 この計画の基本は 正しいです。

高度医療・人材育成拠点 基本計画 概要版
https://www.pref.hiroshima.lg.jp/uploaded/attachment/559165.pdf
・・・(前略)、
多くの医療資源を集約し、高度な医療や様々な症例が集積された魅力的な環境を整備することにより、全国から意欲ある若手医師を惹き寄せ、・・・(以下、略)

 

問題は
病院規模が大きくなっただけで 若手医師に選ばれる病院になるのか、ということ。

必要と思われることは
1つは 施設が充実していること。
2つ目は 指導医・研修プログラムがすばらしいこと。

建築費用が想定より高くなりそうだ、ということで
施設の設備投資を少なくしよう、という意見(県議会)も出ているようですが、
そんなことをしては 病院の魅力がなくなってしまいます。
設備への初期投資はガッツリおこなうべきです。
駐車場整備なんかは 後回しでよいと思います、エキキタなんですから 付近にいくらでも駐車場はありますから。
初期投資をケチっては、若手医師を集めることが 出来なくなってしまいますよ。

広島県新病院の計画変更 県議会に懸念広がる
中国新聞 2025/1/30
https://www.chugoku-np.co.jp/articles/-/591066
***記事の一部
県費の投入を増やすことには多くの県議が納得しておらず・・・
・・・
エックス線透視装置などの医療設備を削減・・・
***

 

問題は2つめ。
研修医を引き付ける「人気病院」というのは あります。
給与がよいとか 休みが多いとか そんな「人気」ではないんです。
みっちり実力をつけることが出来る病院、という「人気病院」です。

大学病院ということではなく、たとえば聖路加病院とか 亀田総合病院とか。
大リーガー医、という表現がされますが、
アメリカ、世界の一線級の医師、のことを言います。
そのアメリカの第一線で活躍し、帰国した指導医がいる病院で、
世界最先端で学んだこと・世界の常識を しっかり研修させてもらえるプログラムがある。
そのアメリカの指導医クラスを 非常勤で招いて 直接セミナー・指導を受けられる。
あわよくば その指導医の留学コースで 自分も世界に飛び出すチャンスをつかみたい。
そういう病院に 熱意ある若手医師が 集まるのです。

 

現在の県病院に 全国から熱意ある若手医師がどんどん集まっている、という状況には ありませんね。
大リーガー医がいるかどうか、若手を引き付ける医師がいるかどうか、プログラムがあるかどうか、明らかです。
酷な言い方ですが。
エキキタ新病院では、そういう「大リーガー医」を招聘することが 出来るのか?
スカウトしてくるアテはあるのか?

県内で一番、じゃあ ダメなんです。
日本でも指折り、世界に通用する、そういう病院・研修プログラムでなければ
全国から熱意ある若手医師が 集まってくるはず ありません。

 

言うは易く行うは難し。
現在在籍している部長・副院長クラスに
さあ今から大リーガー医になれ、 と 言っても 無理な話です。
私は勤務医時代、部長で赴任した先では
「ニューイングランドジャーナルの症例検討と同レベルの議論が出来る医師になりたい、
そういう病院にしたい」
と 思っていたものですが、 それは遠い遠い話でした(・・・遠い目・・・)。

いかに 優れた指導医クラスを スカウトしてくることが出来るか。
エキキタ病院の成否は そこにかかっております。
いい指導医がいれば 若手医師は県内に残るでしょうし、全国から集まってくるでしょう。
そこに金をけちったのでは すべてが 無駄に終わります。

 

今週の花

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