心にのこる出会い189 一日中 水戸黄門を見ていたYさん
天気ですが。
昨日の中区は28℃どまりでした。
しかし、日なたでは 暑かったですねえ。
今日は午後から雨模様で、気温は上がりません。
10月2日が また30℃予報です。
10月に30℃なんて、やめてほしいですね、用心しましょう。
サンフレですが。
福岡に勝利、よかったですね。
しかし上位はみんな勝利で、上位との勝ち点差は 縮まりません。
(京都と柏は 試合が日曜日)
勝ち続けるしかありません、応援しましょう!
さて、
毎月 最終日曜日は 心にのこる出会いです。
Yさんは82歳。
アパートの2階で一人暮らしでした。
息子さんは少し離れた場所に住んでおられます。
Yさんは自転車にのって近隣に買い物に行っていました。
あるとき 足が痛くて動けなくなり、地域包括支援センターにSOSがはいりました。
整形外科に連れて行ってもらい受診したところ、偽痛風。
鎮痛剤で痛みがおちつきました。
介護保険の申請を準備していたのですが、認定調査の当日になり、
Yさん本人が 介護保険申請を拒否されたのでした。
翌年、Yさんから地域包括に支援の要請電話がはいりました。
介護保険は 主治医意見書がないと はじまりません。
地域包括が息子さんと相談し、近医へ連れて行く算段をしていたところ、
本人が医療機関への受診を拒否。
またまた介護保険申請は無しとなったのでした。
本人が言い出したらきかないので、家族でがんばって看ます、とのことでした。
その1年後、御家族が、これ以上の支援はもうむずかしい、と ギブアップされ、
介護保険申請の依頼がありました。
さすがのYさんも 今回は息子さんの決定に従うしかありません。
Yさんは、階段を下りることが出来なくなっておりました。
つまり通院も買い物も 自分では不可能となっていました。
当方に在宅診療の依頼があり、御自宅で私たちのはじめての出会いです。
最初の頃は、訪問診療に行くと 「何しに来たんか! 帰れ!!」
みたいに受け入れが悪かったのですが、
繰り返しているうちに 私どもは敵ではないことがわかり、
「なんだ先生か、どうぞ」と 招き入れてくださるようになっていきました。
Yさんは 水戸黄門が大好き。
いつ訪問しても 水戸黄門DVDを見ておられました。
Yさんは次第にベッド生活となっていきました。
ベッドの上で やはり水戸黄門を見ています。
食事もベッド上になったのですが、完食できなくなったため
ベッド周囲に麺類の食べ残し、弁当食べ残しなどが 残されるようになってきました。
食中毒にならないか、心配な状況です。
残った物は食べないように、と くりかえし説明しておりました。
あるとき、Yさんは肺炎をおこしてしまいました。
おそらく誤嚥性肺炎でしょう。
入院治療をおすすめしたのですが、Yさんは ガンとして受け入れません。
病院には行かん!
息子さんも、 本人が言い出したらきかないので、仕方がない。
本人が言うとおりにするしかないな、ということになりました。
仕方がないので、在宅酸素で 在宅診療で出来る範囲内での治療です。
半年近くかかったものの、なんとか酸素から離脱することが出来たのでした。
その後、こんどは腰痛です。
動けなくなり、完全に寝たきり状態となってきました。
おむつ交換で体の向きを変えるのも痛いので、 介護拒否。
深いじょくそうが出来てしまい、じょくそう感染から熱が出てきたのでした。
こりゃー このままでは治りませんよ。
いったん入院して あちこち立て直して、それでまた帰ってきましょうよ。
なんども説得するうちに、ようやく 「Y病院なら入院してもいい」という発言がみられました。
痛みと熱には Yさんも 気弱になったみたいです。
それっ! ということで すぐにY病院に連絡し、入院となったのですが、
すでにYさんの体はボロボロで、入院のまま お亡くなりになったのでした。
Yさん、水戸黄門って 何度も何度も同じ話をみてましたね。
飽きないものなんでしょうかね。
【解説】
御自宅におうかがいすると、いつも同じ番組が流れているお宅、というのはあります。
DVDで水戸黄門だったり寅さんだったり。
ケーブルテレビで時代劇ばかり、とか 韓流ドラマだったり、とか。
それが本人の望み、よろこび。
それを見ることが出来るような環境を作ってあげる御家族も すばらしいですね。
私だったら どうしましょうか。
私はテレビCMが好きなので、民放チャンネルでつけっぱなし、でしょうか。
今年は10月4日(土)に、庄原市西城にて 中秋の名月などを観望する会をおこないます。
今年の中秋の名月は 10月5日(日)なんですね。
県北方面にお知り合いがおられましたら 情報提供をよろしくお願い申し上げます。
2025年10月4日(土)
「手作り天体望遠鏡で 中秋の名月のクレーターを観察しよう」
【第1部】手作り天体望遠鏡工作教室。 要事前申し込み
会場:ウィル西城
16時受付開始。 16時15分から 手作り天体望遠鏡工作教室。 事前申し込みです。
募集:小学生と保護者 12組 (事前申し込み)
参加費:工作 1台につき1000円、当日あつめます。当日はカメラ・ビデオ用三脚をご持参下さい。
申込:メールでお申込みください。 まだ定員に達しておりません。先着順です。
申し込みが少ないので、小学生だけではなく、幼稚園児や中学生の参加も可とします。
申込アドレス: yac-hiroshimauketsuke@wahei.or.jp
メールに件名【備後西城 天体望遠鏡工作申込】、申込者氏名と学年、メールアドレスを記載してください。
国立天文台の天体望遠鏡工作キットを工作します。
【第2部】天体観望会
18時15分から 備後西城駅前広場で天体観望会。
高校生以下の方は かならず保護者同伴で御参加ください。参加費無料、事前申し込み不要です。
JRで参加しましょう! JR利用で参加された方には
日本宇宙少年団広島分団や西城町観光協会からプレゼントがあります!
月のクレータや 条件がよければ土星など 天体望遠鏡で観察しましょう!
雨天時は観望会は中止。 18時から ウィル西城にて 宇宙天文のおはなし、Q&A。
画像を2回クリックすると拡大します。
日本宇宙少年団広島分団ホームページにもチラシを掲載しています。
http://yac-hiroshima.sesn-j.org/
昨年1月17日、私どもの本が出ました。
紀伊国屋WEB
在宅緩和ケア医が出会った「最期は自宅で」30の逝き方 – 光文社新書
髙橋浩一
価格 ¥924(本体¥840)
光文社(2024/01/17発売) 電子書籍もあります
https://www.kinokuniya.co.jp/f/dsg-01-9784334101992
公民館、集会所などでの講演など、お引き受けいたします。
日程次第です、御相談ください。
10名程度の少人数の集会でも大丈夫ですよ。
【業務連絡】医師募集。内科・外科・総合診療科・緩和ケア科に限りません。
新型コロナ対応をきっかけに
「医療の在り方」、「医療の目指すべきもの」について
考えを深めた方・考えを改めた方も多いと思います。
もし
「今は東京や大阪(等)で働いているが、地元広島に帰って働きたい」
とか
「病院勤務医よりも もっと患者に寄り添いたい」
「今の病院の勤務形態では 体を壊してしまうのではないか」
「これだけがんばって働いているのに、むくわれないというのは、病院というのはおかしいのではないか」
など考えはじめた医師の方は どうぞ当院に御連絡ください。
「給料よりも 生きがい・働きがい」を求めている方、よろしくお願いいたします。
(「給料優先」という方は、イナカの病院なら「過疎地手当」が上乗せされますし、
医師求人サイトで探されると「高給優遇」のところは見つかると思います。
ただし、高給優遇で求人するということは、キツい職場、あるいは やりがいは少ない職場だ(やり手がいない)という覚悟は必要です。)
広島はコンパクトな街で、衣食住、そして働くにも子育てにも いい所だと太鼓判押せますよ。
当ブログを御覧になり、院長の理念に賛同された方、どうぞ御連絡よろしくお願い申し上げます。
在宅診療は楽しいですし、在宅緩和ケアは やりがいありますよ!
【おまけ】
当院には釣り部も出来ました。
カープ、サンフレファンの医師のかた、医院レクとして観戦がありますよ。
釣り好きな医師の方、釣りレクもありますよ。
当院に就職すれば いいことありますよ。
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