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高齢化社会に適した急性期病院

2014年12月4日  

広島市中区は今朝は雨です、寒いですね。
山の方は雪のようです、気をつけましょう。


さて、
今後、団塊の世代が後期高齢者となる2025年以降、
年間死亡者数が増えます。
今より年間で40万人程度 増えると試算されています。

現在、人々がどこで最期を迎えているか、というと
病院 約80%
自宅 約12%
診療所 約3%(有床診療所ですね)
施設 約5%  
というのが概算比率です。
最近数年間は この比率に大きな変化はなく
施設での看取り比率が少し増加している程度の変化です。

この比率が今後も保たれると仮定すると
増加する死亡者も、この比率で増える、
ということになるわけですが。

病院での看取り数(死亡数)が増えるためには
病院でのベッドの回転(入院・退院)が速くならなければ出来ません。
入院期間の短縮が出来ないと
病院での看取り数をこれ以上増やせないのです。
ところが
一昨日の当ブログでお伝えしたように
病院協会は 在院日数の短縮はもう限界である、
と 発表しました。
病院での死亡者数は、これ以上は大きく増えない可能性があるのです。

これが
施設や在宅での看取りを増やさなければいけない、
選択肢(受け皿)を広げておかねばならない、
という政策につながっています。


急性期病院に高齢者が押し寄せたのでは
病院はパンクしてしまいます。
そうならない方法があるとすれば
急性期病院の利用を、考え直してみること。
たとえば
「認知症や、介護施設に入所している人は
急性期基幹病院を利用するのは止めましょうよ」、
と 病院機能ごとに利用を促す方法です。
NPO法人 医療制度研究会 ~21世紀の医療を共に考える会~
に 投稿された文書など読むことが出来ます。
http://www.iryoseido.com/toukou_top.html

http://www.iryoseido.com/toukou/01_005.html

高齢化社会に適した急性期病院、
という視点での提言がされています。
ほとんどの高齢者は、気管切開・人工呼吸を受けてまで
長生きしたいとは思っておりません。

高齢認知症の人などは
べつに地域基幹病院を受診しなくたって
他の病院でいいじゃないでしょうか?
ということです。
お腹がすいた時に、
全員が三ツ星レストランに行くべきではなくて
総入れ歯の高齢の人は 近所のうどん屋さんでいいんじゃないの、
そのほうが本人に適した対応、本人の希望に沿った対応を受けられるんじゃないの、
ということです。


救急病院の側も、困っているんです。
認知症の人は診療困難94% 搬送後、意思疎通できず 
47NEWS 2014年11月27日
http://www.47news.jp/CN/201411/CN2014112701001319.html
認知症の人が急なけがや病気で搬送され治療を受ける場合に、全国の救急病院の94%が対応に困難さを感じている
***一部引用

救急病院側の本音を言えば
認知症の高齢者には基幹救急病院に来てほしくない、
来てもらっても対応に困る、
認知症高齢者は高度救命救急センターではなく他の医療機関で診てもらえませんか、
ということなんです。


病院の在院日数の短縮は、もうこれ以上は困難だ、
ということは
次にこうした事態・こうした発言が来ることを意味しています。
自分や親には「最高・最善の医療」をしてもらいたい、
という気持ちはわかりますが、
「身の丈にあった治療でいいです」、に しませんか?
高度急性期医療が、最善とは限らないんです。


ドバイ の 野菜炒め
カキやエビも入って、すごいボリュームです。
定食でも、単品でも注文できます。

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★インフルエンザ情報
岩手、東京、大阪の一部で注意報レベルになっています。
手洗い、咳エチケットよろしくお願いいたします。

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