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後発医薬品と消費税

2014年10月29日  

今週は、来月の講演会に向けてスライド作りです。
これまでと違う講演内容・時間配分のものがあり
脂汗を流しながら格闘しております。
頭を整理できるので、こうした機会を与えていただけるのは ありがたいことです。


さて、
先週は40人学級に戻せば費用が浮く、
という話を財務省が出してきました。
今度は
生活保護者に後発薬を、と決めれば
費用が浮く、と言ってきました。


生活保護、後発薬との差額を自己負担に-財務省案、490億円削減効果
医療介護CBニュース 10月27日(月)21時23分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20141027-00000005-cbn-soci
現在、後発薬があるにもかかわらず先発薬を使用している割合は、数量ベースで52%を占め、約710億円に相当している。

同省は、医療扶助の基準を後発薬の金額ベースにとどめることで、これを約220億円まで圧縮できると機械的に試算。社会保障費を抑制して持続可能な制度を構築するため、同省は、生活保護制度の趣旨は「最低限度の生活の保障」であるという観点から、効能が同じ後発薬が存在する場合の基準を見直すべきと判断した。
***一部引用


財務省は
あれこれ重箱の隅をつついてでも、
「教育」という国家百年の大計を崩してでも
国の支出を削減しようとしております。

それだけ
国の財政の行く末 に 危機感を持っている、
ということなのでしょう。

細かい部分をチマチマ省別に出してくるのではなく、
国の財政の予測 というものを
国民の前に出して、議論の俎上に上げるべきではないでしょうか?

たとえば
「消費税10%」予定通り引き上げるべきか? 高橋洋一氏×小黒一正氏
THE PAGE 10月28日(火)17時40分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20141028-00000014-wordleaf-bus_all

この中で小黒氏の発言を見てみると、

このまま何もしないでいると、最悪の対応が必要になるまでのタイムリミットはどれくらいと小黒准教授は見ているのでしょうか。
「日本は超高齢化社会をすでに迎えているわけですから、財政は15年もてばいいほうだと思います。20年以内にクラッシュが起きる可能性は高く、実務的には残された時間はもっと少ないと思って政策を立案するべきです。批判もありますが、財務省の官僚たちは、それを阻止するために頑張っているし、クラッシュした後も国を支えるという使命感を持っています。
***一部引用


私も小黒説に近い考えで
最終的に消費税は20%に上げるべきだ、と思っています。
10%に上げる、と決めたわけですから
粛々とスケジュールどおりに上げればよろしい。
国の借金のグラフ、
借金返済に向けてのいくつかのパターンのシミュレーションを
財務省は国民に示すべきでしょう。


というわけで
生活保護者に後発医薬品を規定する、という方法は
財務上の理由でやむを得ない、と思います。
しかし
後発品メーカーをいくら儲けさせても
画期的新薬は生まれてきません。
新薬メーカーに、新薬開発投資できるだけの十分な利益が出ないと
新薬は生まれてきません。
国内の新薬メーカーが軒並み体力を奪われたのでは
将来の日本は「外国から薬を買うだけ」の国になってしまいます。
逆に日本の新薬メーカーが、いい薬を開発し、
世界に薬を売りまくるようになれば
日本の税収はそれだけ上がるわけです。

金の卵を産むニワトリを育てるのか、
それとも今の生活が苦しいからニワトリを食べてしまうのか。
ということです。

処方する医師や、調剤薬局、そして患者・家族が
「国産の医薬品は先発品で使用する。
そうでない外国産(パテント)の医薬品は後発品で。」
という「暗黙の了解」を持っておけばいいのですが
もちろんこれは財務省などの公的文書・通知に書き込むことは出来ません。



最近飲んでいるビール
アルミではなくスチール缶です。
「明治日本の産業革命遺産を世界遺産に」
中身はふつうのキリン一番搾りです

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★新型インフルエンザ情報
とくに新しい情報はありません。

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