インフルエンザ、胃腸炎、来てます。
昨日から当院は通常通り診療を開始しております。
初日からフルスロットルでがんばります、と書きました。
昨日午前(土曜日です)の診療では感染性胃腸炎の患者が多く
点滴する人が多くて、12時30分には終わりませんでした。
午前診療を終了すると、引き続き午後は往診を2軒。
で、
夜は広島市医師会夜間急病センターで勤務でした。
ここも定時の23時には終わらず、
家に帰り着いたのは23時20分。
初日からフルスロットルで働きます、といったのは
こういう意味があったのですね。
夜間急病センターには
胃腸炎(発熱・呕吐・下痢)の患者さんが多いだろう、
と事前に予測しておりました。
予測ほどではなかったですが、そこそこの患者さんが受診されました。
内科(医師2名体制)の受診は35人。
久しぶりに忙しい急病センターとなりました。
発熱・下痢・呕吐がそろった人ばかりではなく
下痢はなく、発熱と呕吐だけ、という人もかなりいました。
正月に生ものを食べる人も多いのです。
刺身類をたくさん食べました、という人もいましたし
1月2日に生ガキを食べた、という御夫婦は
夫婦ふたりとも下痢・嘔吐でした。
どうして思い当たる食品について、詳しく知ろうとするのか?
なんども繰り返し質問をするのか?
というと、
予想される原因食品によって薬が変わるから、です。
生卵であればサルモネラ菌、
生肉であれば病原性大腸菌ほか、
鳥刺であればカンピロバクタ、
魚介類全般であれば腸炎ビブリオ(冬季は少ない)、
こういった菌を予測することになり、
それぞれに最も有効な薬を処方することになるわけです。
生ガキを食べた(ノロウィルスを疑います)、とか
ウィルス性の胃腸炎が考えられる場合には
菌を殺す薬は必要がありません。
ひたすら対症療法に徹し、
水分摂取を心掛けていただく、というのみとなります。
ポカリスエット、アクエリアスなどのスポーツドリンクが
よいでしょう(ゼロカロリー飲料はダメ)。
もし入手できるなら下痢時にはOS-1がオススメです。
こういったドリンク類が飲めるならば、点滴は必要がありません。
OS-1は家庭に常備されておくのがよいと思います。
消化器症状(吐き気、嘔吐、下痢、腹痛)が乏しく
発熱と頭痛または関節痛がみられる方については
全員にインフルエンザ検査をおこないました。
昨夜は3名、インフルエンザA型陽性が出ています。
夜間急病センターでは年末からポツリポツリと陽性者が出ていますが
昨夜の3名というのは今シーズン最多の人数です。
本格的流行はもう目の前です。
うがい、手洗い、咳エチケット、よろしくお願いいたしますね。