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インフルエンザは下火

2012年03月10日  

昨夜は、広島市医師会夜間急病センターで勤務でした。
インフルエンザは下火になっており、
感染性胃腸炎も一段落したとみえて、
受診される方は非常に少ない状況でした。
受診者数は1ケタ。こんなに少ないのは久しぶりだそうです。

発熱者の受診はあり、インフルエンザ検査もしたのですが
全員陰性でした。
この数日、検査で陽性になる方はみられていません。
このあと4-5月頃にB型が流行することも多いので
まだまだ油断しないで手洗いマスク咳エチケットよろしくお願いします。

夜間に受診される方のなかには
こころを病んだ方がおられます。
昨日こられた方は、
昨年乳がんをやって現在ホルモン剤治療中。
年末に弟と長男があいついで病死。
おまけに夫が入院してしまい、現在一人暮らし。
毎晩、夜になると不安で、胸がどきどきして苦しい、
寝られないし胃も悪いようだ、
というものです。
血圧をはかってみたら140あって、
普段は120台なので、血圧が高いのが心配で心配で来院、
ということでした。
昨夜は患者が少なく時間があったので
ゆっくり話を聞くことができました。

もちろん身体所見としては心配なし。
よい胃薬もすでに出ています。

自分の癌、身内の死、夫の入院とくれば
抗不安薬や抗うつ薬が考えられる状況ですが、
そのような薬は処方されていません。
夜間急病センターには抗うつ薬は用意してありませんので
今日のところはすでに処方されている睡眠導入薬を飲んで寝て
明日かかりつけ医に相談するようアドバイスしました。

不眠や胃が悪いということについては
ビタミン剤を多種類服用されていますので
いったん全部中止してみるようアドバイスしました。
たとえばビタミンB群を2種類、朝昼夕と服用されていましたので
これでは眠れないでしょう。
ビタミンB群には神経興奮作用がありますので
午後おそくに服用すれば
眠れないのは当然なんですよ。
さあ寝よう、という頃に「ファイト1発!」のようなものを飲んで
眠れない眠れないと言っているようなものです。
このほか、
ビタミンC,E,D薬、サプリとしてセサ〇ンやコンド〇イチンなど
不要不急と思われるものを大量に服用されていました。
おそらく、だるい、しんどい、等の訴えがあったので
処方されたり薬局で勧められたりしたものでしょう。
ビタミン剤は胃を悪くすることはよくあります。
副作用なし、というわけではないのです。

家庭のこと、親子兄弟のことなど、
なんでもかかりつけ医にお話するようにしてみてください。
身体的な病気だけでなく、人間まるごと、家族まるごと対応するのが
かかりつけ医なのですから。

御菓子所 高木 の草餅、桜餅
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