ハリセンボンの箕輪はるかさんが、肺結核のため入院
2009年04月9日 :感染症,緩和ケア医のつぶやき
4月7日時点での情報をもとに記載しています。
人気お笑いコンビ、ハリセンボンの箕輪はるかさん(29)が、肺結核のため入院とのことです。
元気に活躍しているように見える人でも、結核ということはありうる、ということですね。
結核は 「昔の病気」 ではありません。
今でも重要な感染症のひとつです。
http://news.nifty.com/cs/domestic/societydetail/jiji-06X638/1.htm
ここで知っておいて欲しいことは2つです。
1:今回の事件とは関係なく、
咳、痰、微熱などが2週間以上続いている人は
呼吸器内科を受診して胸部レントゲン検査を受けましょう。
2:今回の事件で、一般の方は あわてることはありません。
結核患者が出ると、保健所の指示で 「接触者検診」 が始まります。
患者との接触密度の濃い順に、同心円状に検診範囲を広げていきます。
通常は、同居の家族、 職場の同僚・親しい友人、 などの順です。
今回の情報をみるかぎり、家族やお笑いコンビの相方、マネージャなどには
問題がないようです。
ハリセンボンは、売れっ子になり分刻みで仕事をこなしていたそうです。
そうなると、次の段階の検診をもし実施するとしても、同じ楽屋だった芸能人とか
同じ番組で長時間一緒だった出演者 というあたりが対象と思われます。
その段階での検診に異常者がいない、とすれば、
ただ単にライブで短時間 同じ会場にいただけの観客 というのは
検査対象とする意義は ほとんどないものと思います。
ライブ観客を対象とした今回の報道は、やりすぎのように感じています。
(結核、という病気を 再認識してもらう効果はあったでしょうが)
いずれにせよ、早く元気に復帰してもらいたいものですね。
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