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リウマチの診断・治療は変わった

2010年08月31日  

関節リウマチの診断基準が今年変わりました。
新薬が非常に有効であるため、
リウマチであるならば、できるだけ早期の段階で新薬を使用したほうがよい
ということで診断基準が変更になったものです。

生物学的製剤が登場し、この5年くらいでリウマチの治療は大きく変わりました。
家族や友人にリウマチの患者がいる方は、
現在どんな治療を受けているのか、古い治療のままでないかどうか、
ぜひ確認してみてください。

従来の治療はリウマチを「治癒」させることはできませんでしたが、
新しい治療は効果が高く、
早期に開始すればリウマチを治癒させることが可能になったのです。
いかに早期にリウマチを正しく診断するか、
というのが
専門医の仕事になってきたのです。

そのかわり、新しい治療では
従来にはなかった副作用も出てきており、
その一例が結核です。

本日のお勉強
関節リウマチに対しインフリキシマブ投与後に発症した結核症の2例
日本呼吸器学会雑誌 2010年1月号
国立病院機構東京病院呼吸器科 高坂 直樹先生ほか
要点
関節リウマチにインフリキシマブ(レミケード(R))投与後21ヶ月目、5年目に結核を発病した2例を経験した。
発生する場合の多くは3ヶ月~10ヶ月で発病するとされている。
いずれも結核検査クオンティフェロンは陰性であった。
今後も結核症の発生は増えると考えられ、
定期的な画像診断など呼吸器専門医と連携が重要である。

結核のことをよく知っているのは、呼吸器科医です。
その呼吸器科医ですら、実際に結核を診療する機会は減っています。
若い先生は、ほとんど経験しなくなっています。
まして他科の医師に結核の診断・治療はハードルが高いと思われます。

リウマチの治療においては
定期的に呼吸器科医も受診するようにしておいてください。

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