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人は死んでも終わりではない3

2014年07月9日  

甲子園は雨は今日はどうでしょうか。
大瀬良投手のケガが、たいしたことなければいいのですが。
阪神に今日は勝っておきたいところです。
今日の先発は九里投手。
応援しましょう!



さて、
人は死んでも終わりではない、というテーマで
1 は 同時代を他者と生きている、という視点。
2 は 命の連鎖、という、時間軸での視点を御紹介しました。

今日は、もっと小さい「元素・原子」という視点で
理論物理学・天文の立場ではどう考えているか、
というお話です。


地球規模で考えますと、
もし、死んだあとの体が、自然の野山に存在したならば、
微生物などによって分解されていくでしょう。
そして、植物や菌類など、次の世代の生き物の材料となっていきます。
死んだら終わり、ではなく、
次の生き物の栄養になっていくわけですね。

これは、地球規模の話で
死んだら終わりではないですよ、という話ですが
宇宙規模ではもっとスケールが壮大です。



星の寿命、というのを 御存知でしょうか?
私たちの生命の源と言ってよい太陽。
太陽にも寿命があるのです。
太陽系が誕生して、およそ50億年程度ですが、
あと50億年すれば、太陽は爆発して星の死をむかえます。
当然、私達地球の生き物も、そのときには跡形もなくなります。
(地球は、膨張する太陽に飲み込まれてしまいます。)
もし地球に留まっているとしたならば
人類の歴史もそこで終わります。

で、
現在の天文学が明らかにしてきたことがらとして
ビッグバンで現在の宇宙が誕生して、約137億年です。
その原始宇宙のあちこちで、陽子・電子・中性子が重力で集まって星となり、
核融合がはじまり、原始の星が光り始めます。

その時の星の大きさ(質量)で、その星の寿命と終焉形式は決まっており
太陽は「主系列星」という星の一生をたどります。
意外かもしれませんが
大きな星ほど寿命は短いのですね。
太陽は、比較的小さ目の星で、
星の寿命はおよそ100億年です。

で、
星が生まれ、そして星が爆発して死を迎え、
物質を宇宙空間にまき散らします。
この爆発のときに、重い元素が出来上がります。
最初の星には、水素やヘリウムといった軽い元素しかありません。
星が爆発することによって
「重い元素」が生成されていくのです。

私たちの体は
水素のほかに
酸素、炭素、窒素、リン、あるいは鉄や銅など
いろいろな「重い元素」から出来ています。
これらは、みんな 「星の爆発=星の死」によって
もたらされたものなんです。

このように
星が死ぬことにより、
星の材料となる物質が供給され、
そうして あらたな星が、また生まれます。
太陽は、3世代目の星だと言われています。
私たちは、その太陽の第三惑星に誕生した生命体として、生まれ、育ってきました。
私たちの体を作る元素は
「いつか どこかでおこった 星の死」によって
もたらされているのです。


星の死も、それで終わりではなくて
次の新しい星々の材料となるのです。
「死んだら終わり」ではないのですよ。


理論物理学とか、天文学というのは
我々のこの世界は どうやって成り立っているのか
を考える学問なんですね。


クッキー屋サリー タルト

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