介護に疲れたら
2009年04月24日 :在宅医療,緩和ケア,緩和ケア医のつぶやき
私はタレントの誰がどうしようが、芸能界には全く興味ないのですが、
この事件には 考えさせられるものがあります。
元タレントの清水由貴子さんが、父親の墓前で自殺した事件。
母親の介護 という問題が背景にあるため、22日夜のNHKニュース9が
トップニュースとして取り上げたそうです。
夕刊フジの報道によれば、
母親(84)は、精神疾患と、糖尿病による失明により 要介護5
であった、とのこと。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090423-00000000-ykf-ent
母親の介護のため芸能界を引退し、ほぼ3年。
自殺に至る原因は一つだけとは限らないし
詳しい報道がありませんので 推測しかできませんが、
「介護疲れ」 という言葉が 真っ先に思い浮かびます。
緩和ケアの領域でも、家族に負担がかかることが多く、
我々緩和ケアに携わる人間は 家族にも目を配っています。
家族のケアも大事な仕事であり、みんなそのことをよく知っています。
疲れたなら、 「疲れる~」 「疲れた~」 と遠慮なくボヤいてください。
がまんにがまんを重ね無理をした段階ではなく、
早い段階、笑って言える段階のほうがいいです。
疲れた家族に休んでもらい、リフレッシュしてもらうために
短期間の入院、短期間の入所 という制度もあるのです。
(緩和ケアの領域では、レスパイト入院 と呼んでいます。)
そうして、ぐっすり眠るもよし、温泉やカラオケに行くもよし。
気力体力を復活させて、また介護に当たればよいのです。
疲れたら休む。当たり前のことです。大事なことです。
どうか1人で全部抱え込まないようにしてください。
我々がお役に立ちますので。
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