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公開講演会、再度のお知らせです。

2011年11月26日 , 

中国新聞、プレスネット等に告知を出していただき
問い合わせをたくさんいただきました。
どうぞ直接会場にお越しください。

日時:平成23年11月27日14-16時
テーマ:地域包括ケア時代の在宅および施設での看取り
講師:兵庫県尼崎市 長尾クリニック 長尾和宏 先生
会場:広島市中区 広島市中央公民館ホール
参加費:無料
事前申し込み不要

主催:広島施設医療勉強会
問い合わせ:折口内科医院 高橋浩一 082-241-6836
***
食べられなくなった時、胃ろうはどうしますか?
どういうふうに生き、どういうふうに死にたいですか?
施設や自宅での看取りは可能でしょうか?
などなど。
いっしょに考えてみませんか?
***

本日のお勉強は肺小細胞がんについて

La Vie en rose Ⅳで買った鎌倉わらびもち
P1010874.JPG
★新型インフルエンザ情報
米国でH3N2の豚由来新型が出ているそうです。
米で豚由来の新型インフル…人から人の可能性
読売新聞 11月25日(金)16時50分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20111124-00000432-yom-sci

本日のお勉強

自己末梢血幹細胞移植併用大量化学療法後10年で再発した肺小細胞癌
日本呼吸器学会雑誌 2011年9月号
岡山大学呼吸器・アレルギー内科 谷口 暁彦 先生ほか
要点
化学療法・放射線同時併用療法にて小細胞肺癌の完全寛解が得られた。
さらに自己末梢血幹細胞移植併用大量化学療法が施行された。
10年後にPETで再発が認められた。
化学療法と手術がおこなわれたが癌性胸膜炎で再発された。
***

肺癌というのは、1つの種類だけではありません。
肺はいろいろな組織から成り立っているので、
癌細胞の顔つきや特徴もさまざまなのです。
大きく4種類に分けます。
小細胞癌、大細胞癌、腺癌、扁平上皮癌。
このうち小細胞癌はかなり特別なタイプです。
抗がん剤や放射線治療は最初は効きやすいのですが、
すぐに治療抵抗性となり、また転移・再発もおこしやすく
限局型であったとしても5年生存率は10~25%程度です。

画像検査上では癌が消失したように見えても再発・転移してきます。
わずかな癌細胞が生き残って再発すると考えられるので
その癌細胞を叩くための工夫をしている段階です。

抗がん剤を大量に使う、という方法は
誰でもすぐに思いつく方法ですが
(=大量化学療法)、
副作用としての骨髄抑制が問題で死亡につながりますので
幹細胞移植を併用してはどうか、という話になります。
(=幹細胞移植併用大量化学療法)、
その幹細胞を自分の末梢血から得るという方法もあります。
自分の末梢血移植であれば拒絶反応は出ませんから安全ですね。
(=自己末梢血幹細胞移植)
以上を全部組み合わせたものが
自己末梢血幹細胞移植併用大量化学療法 という長い名前の治療法です。
もちろん生きるか死ぬかの苦しい治療法ですが、
2年間無病生存率が47~57%という、すばらしい成績です。

ただし、登録される症例数が少なすぎるため
標準治療法という結果とはなっていません。
肯定的な論文も否定的な論文もあります。

肺小細胞癌の再発例では、全身状態は良好に見えても
生存期間中央値は8ヶ月です。
とくに放射線照射がすでにおこなわれていれば
再照射や追加照射は不可能なことが多く、
治療手段は限られたものとなってしまいます。

肺癌についての記事や手記、ブログを読む時には
小細胞肺癌か非小細胞肺癌か、ということに
注意を払って読むようにしてみてください。

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