医療ロボットの時代へ
新型北米インフルH5N1 新しい動きはありません。
医療ロボットというものを御存知ですか?
画面を見ながら医師が機械を操作し遠隔操作で手術などをおこなう、そういうロボットが開発され実用化されてきているのです。
緩和ケア医 本日のお勉強
前立腺がんに対する手術支援ロボットの現状と展望
日本医師会雑誌 2009年5月号
東京医科大学教授(泌尿器科) 秦野 直 先生
要点
ダ・ヴィンチ da Vinci という手術ロボットが登場し前立腺手術は変わりつつある。
ロボットの完成度が高く、従来の手術よりもロボット手術のほうが成績がよい。
現在、米国では前立腺手術の7割がロボット手術となっている。
日本には、まだ4台しか輸入されておらず、ロボット手術に保険がきかない。
今月の花 アリウム・ギガンチウム、デルフィニウム、トルコキキョウ、ニューサイラン、バラ、アンスリウム、モンステラ
ロボット手術では、患部を拡大して見たり、いろいろな方向から見たりできるため
慣れれば血管を傷つけたりすることも少なくなり、良い手術成績が期待できます。
しかし、最大の特徴は、「 執刀医=手術する医師=が、その場にいなくてよい 」
ということです。
執刀医は、別な場所で画面を見ながら操作をしているのです。
ということは、
もしインターネット等で手術室(ロボット)と執刀医を接続することができれば
遠い場所にいても手術ができる、ということです。
遠隔手術といいます。
理論的には、過疎地の中小病院にいる患者の手術を、
大都市の日本の名医、世界の名医に遠隔操作で手術してもらうことが可能なのです。
(逆も可能。医師は地方都市にいても 都会の病院の患者の手術ができる。)
ロボット技術は日本が得意とする分野です。
外国のロボットを輸入するのではなく、
国産ロボットを開発し、その普及を図っていく というのが良い政策ではないでしょうか。
「基礎研究、基礎医学は金にならない」、という人がいます。
確かに、すぐに目に見える成果は出にくいのです。
このため、今の日本では基礎分野に教育・研究の予算が出なくなってきています。
しかし、
医学・医療の分野の最先端は、特許の固まりなのです。
出遅れた者は、先行者に対し、莫大な特許料を払い続けなければならないのです。
日本は、遺伝子関連分野などでは完全に出遅れました。
外国の企業に、毎年毎年莫大な費用を払っているのが現状なのです。
iPS細胞とか、医療ロボットとか、何とか日本が先行できそうな分野に、
早期に集中的に投資をして、基本特許、周辺特許を押さえきることが必要なのです。
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