原爆死没者慰霊式並びに平和祈念式
2011年08月6日 :緩和ケア医のつぶやき
本日は8月6日です。
緩和ケア薬剤師は、今年も原爆死没者慰霊式並びに平和祈念式に出席に
でかけていきました。
私はラジオの前です。
議長のあいさつの中で違和感をおぼえました。
(原爆は)一瞬のうちにおおぜいの命を奪った、
ということがよく言われますが、
もちろん一瞬のうちに命を奪われた人も多いのですが、
その後 苦しみながら命を落とした人のほうが はるかに多いでしょう。
急性放射線障害として骨髄抑制(血小板が減少し出血が止まらなくなる)、
消化管障害(消化管粘膜から出血する)などで数日後に亡くなっていきます。
そこを生き延びても、
遺伝子に傷がつき、何年か後に白血病で、
そして何十年か後に癌として命を奪われる人もいるのです。
放射線の恐ろしさは、「一瞬のうちに」ではないということが
よくわかっているはずなのです。
これがわかっていれば、福島原発事故で
「ただちに健康には影響しない」 なんていう発表は
とうてい出来ないものであることがわかります。
福島原発事故では誰も死んでいない(原発事故はたいしたことない)
という発言をする人がいるようですが
完全に誤っていることがわかります。
広島市長のあいさつが今終わりました。
残念ながら
私の胸に訴えてくるものは、ありませんでした。
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