基幹病院への受診を控えてください
昨日の当地は良い天気で、東北地震の方々に申し訳ないほどでした。
昨夜は広島市医師会夜間急病センターで勤務してきました。
インフルエンザの流行は下火になっています。
まだ毎日ポツリポツリと陽性の方が出ますが、
昨夜も陽性は1名だけでした。
さて、
本日は、大病院への受診は当分のあいだ控えて下さい、
それが震災への助けになります、
というお話をします。
基幹病院には、大災害時に派遣される緊急医療チームがあります。
DMATと呼んでいます。
医師1名、看護師2名、事務(渉外担当)等による4-5名のチームです。
大きな病院では複数のチームが編成されています。
今回の東北地震でも、すでに派遣されて現地で活動しています。
全病院の全チームが同時に派遣されるわけではありません。
今の段階では広島県からの派遣は3-4チーム程度だと思います。
救命が期待できる段階の救命救急チームです。
さらに長期化した場合、
都道府県、政令市は、それぞれお互いに助け合う仕組みを持っています。
医療班の派遣先は都道府県としては福島県、宮城県、
政令市としては仙台市ということになるでしょうか。
1班あたり2チームで編成していきます。
つまり、
3カ所だとすると6チームが常時派遣されることになります。
(1週間程度で交代していきます。
交代期には12チームが現地にいることになります。)
その人材は、市内・県内の病院から出て行くのです。
当然その病院からは医師・看護師が減ります。
派遣される医師の外来診療は当然 臨時休止となりますし
入院患者の担当も他の医師に代わってもらわなければなりません。
当直や休日診療の当番などもふくめ、
医師や看護師の勤務シフトが非常にきびしくなるのです。
通常の状態でも過酷な勤務状態ですのに、
非常事態だから、短期間だから、
ということで病院に残って働く職員は負担増を受け入れてくれるのです。
また、被災地の重症患者は
被災していない地域の基幹病院に移送して
そこで治療をおこなう、という段階にはいります。
とくに広島では 原発事故の被ばく者治療を受け入れる発表もしています。
みなさんにお願いします。
今から当分の間、おそらく1ヶ月程度の間、
基幹病院は非常に厳しい勤務状況が続きます。
軽い症状で基幹病院を受診するのはやめてください。
近所のかかりつけ医を受診するようにしてください。
これも 「震災への貢献」 になるのです。
よろしくお願いいたします。
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