小学5年生のアレルギー実態
これまで花粉症はなかったのだが
数日前から花粉症と思われる症状が出てきた、
と受診される方がたくさんいます。
全員に血液検査やアレルゲンの確定がすぐに必要なわけではなく
まずは薬で様子みましょう、
ということになるケースも多いです。
2年3年と同じ時期に同じ症状が出てくるようであれば
ああ来たな、
と わかるようになります。
アレルゲンが予想される状況になった時に検査で確認するという選択もあります。
あとは、子供の時からのアレルギー歴も
診断のための大きな参考になります。
本日のお勉強は小学生のアレルギーの実態について。
そごうレストラン街のフレンチ オオモト
本日の前菜 熊本産のトマトなど
★インフルエンザ情報
御調西小学校で休校。
県の発表ですが、更新が相変わらず遅いですね。
小学5年生におけるアレルギー疾患治療管理の実態と学校検診におけるアレルギー検査の意義 ~近江八幡市にいける検討~
アレルギー 2012年1月号
滋賀県立小児保健医療センター小児科 向田公美子 先生ほか
要点
小児アレルギー疾患の増加が指摘されている。
近江八幡市の小学5年生全員を対象とした生活習慣病検診の機会を利用してアレルギー検査をおこなった。
94.5%が検査に同意し実施。
調べたのは総IgE、ダニ・スギ・ヒノキ・カモガヤの特異的IgE値。
全体の62.8%がいずれかのアレルゲンに感作されていた。
アレルギー症状のない例に限っても49.2%だった。
全体の陽性率はダニ46.6、スギ40.3、カモガヤ35.1、ヒノキ28.5%であった。
喘息以外では医療機関の受診率は低く、
アトピー性皮膚炎で52.4、アレルギー性鼻炎で49.7、アレルギー性結膜炎では27.7%であった。
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アレルゲンに対し感作されている率が非常に高いことに驚きました。
それで、本日のお勉強で紹介しようと思ったわけです。
この子たちが成人になった時には、
スギ花粉症の有病率は40%程度になると思われます。
現在は28%程度で、それでも国民病と言われているくらいですから
ちょっと恐ろしくなるような数字です。
アトピー性皮膚炎もアレルギー性鼻炎も睡眠障害を生じ、
子どもの生活の質への影響が大きく、
また、子どもや親のストレスも問題となります。
軽い症状しかみられなければ
まさかアレルギーとは思わなかった、とか
生活に支障がないので受診が必要と思わなかった、
という保護者も多い、ということでしょう。
受診が必要とは思ったけれど医療費がかかるので受診させなかった、
という保護者もいそうです。
症状があれば どうか医療機関を受診させてあげてください。
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