心に残る出会い10 便の症状に苦しんだBさん
Bさんは71歳、肺気腫のため在宅酸素になっていました。
自宅2階のベッドで生活しており、1階まで下りられず病院への通院もできなくなってきたため訪問診療の依頼でした。
日常生活の上で、ふだんは息切れで困る場面はほとんどありませんでした。
しかし、Bさんは、便の症状に長年苦しんできていました。
便が残った感じがして何回も便意をもよおすとともに、排便のときに痛みがあるのです。これまでに何軒もの医院や病院で大腸・肛門の検査などを受け、いずれも異常なし、とされてきていたのでした。
そうした病院で下剤などが各種試みられていましたが、それでも症状がおさまらず、涙を流すほど苦しんでおられました。
そして排便のためのトイレ移動やいきみで、息切れがするのです。
排便の時には一時的に酸素を増やすなどの対応をおこなう必要がありました。
整腸剤、漢方薬、抗うつ薬など、いろいろ調整して、少しいい方向に向かうように見えた時期もありましたが、効果は長続きしませんでした。
過敏性腸症候群の新薬が出たので、それを試みることにしたのですが、薬の効果が出る前にBさんの体力気力が参ってきて、入院することになりました。
入院してからは息苦しさも急速に悪化。
鎮静薬の使用が開始され、その数日後に亡くなられました。
もっと早く新薬が発売になっていれば、
きっともう少しは楽になっていたのではないか、
と思われることでした。
土日は、日本リウマチ学会に参加してきました。
昨日24日(土曜日)の診療時刻を短くさせていただいたのは
リウマチ学会に参加するためでした。
リウマチ専門医として、新しい情報を知っておくことは欠かせません。
まとまった知識が頭にはいるように
教育セミナーやレクチャーコースといったプログラムを中心に参加しました。
★新型インフルエンザH1N1情報
とくに新しい情報はありません。
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