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心に残る出会い100 グループホーム初の看取りとなったMさん

2017年12月31日  

昨日の夕方、私たちもこれまで見たことがない珍しい雲を見ました。
地震雲のなかで珍しい型である稲穂型という雲です。
数日以内に大きな地震があるかもしれない。
地震雲にかかわらず、地震は今日かもしれないし、明日かもしれない、
備蓄など用心だけはしておきましょう。

毎月、最終日曜日は 心に残る出会いです。
Mさんは95歳。
認知症でグループホームに入所しておられました。
本人に認知症があるので 詳しい事情はよくわかりませんが、
妻子はおらず、一番近い親戚は 姪御さん、ということでした。

もともと高血圧などがあり、近所の医院に通院していたらしいのですが
認知症がでてきて通院しなくなっていました。
もちろん、必要な薬も服用していない状況です。
このため、92歳のときに心不全となり救急で入院。
治療で心不全は落ち着いたのですが、
退院しても一人暮らしの維持は困難、薬の管理も必要、ということで
グループホームに入所されたのでした。

とてもやさしく、おとなしい方で、
他の入所者とトラブルになるようなこともなく
静かに過ごしておられました。
ただ次第に老衰により衰弱はすすんでいきました。
本人にも、御家族にも 入院治療、延命治療の希望はありません。
このまま このグループホームで最期までみていただけないでしょうか?

実は、そのグループホームは それまで看取りをおこなったことがありませんでした。
施設長さんも、世の中が変化してきていることは理解しており
うちの施設でもいずれは看取りに取り組まねばならない、と
思っておられるところでした。
私や訪問看護師が職員向けに看取りの教育研修をおこない
Mさんの御希望に添っていくことになりました。
はじめての看取り、ということで
職員には不安がありましたが
そこは私や訪問看護が頻回に顔を出すことで不安解消を図ります。

亡くなられた日も、Mさんは朝食を少し召し上がることが出来ていました。
静かな、本当に静かな最期で、 ちっとも苦しそうなことはなかった、と
職員さんたちみんなが口をそろえる、そんな最期でした。

Mさん、希望どおりホームにずっといられて、良かったですね。
そして、Mさん、ありがとうございます。
Mさんのおかげで 職員の人たちは、みんなこれから自信をもって
看取り段階の介護に取り組んでいけると思いますよ。

帝国ホテル 12月中旬のフロントの飾り
宿泊客でなくても、ホテルの職員さんは
撮影を頼めば応じてくださいます。
みなさま、今年もありがとうございました。
来年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
CIMG6633.JPG
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