心に残る出会い79 美しいものが好きなIさん
カープ、黒田投手で勝利、いいですね!
黒田も新井も、大記録に向けて着々と。
いい出だしですね。
今日は次のエース、福井投手。
応援しましょう!
毎月、最終日曜日は心に残る出会いです。
Iさんは91歳。
昔からの御自宅に一人暮らしで、娘さんが毎日のように通ってきていました。
骨粗鬆症で、腰椎圧迫骨折をおこしました。
その後は近くの整形外科に通院し、注射も打っていましたが
認知症もでてきて、しだいに通院が困難となり
当方に訪問診療の依頼がありました。
御自宅で、私たちのはじめての出会いです。
骨粗鬆症注射の継続も御希望で
毎週の訪問診療にて医師が注射をおこないます。
Iさんは、食事の好き嫌いが激しい人でした。
これはおいしくない、とか、あれはどう、とか。
ビールや日本酒は飲むのですが、
他の水分の摂取は非常に少ない状況。
ある暑い日、ふらついて夜に家の中で転倒してしまい
朝ヘルパーさんが来るまで
板の間で一夜をすごした、ということがありました。
御家族はすぐに対応をとりました。
電話機の位置を下にしたり、安心コールを設置したり。
バリヤフリー、床暖房の部屋へと改築もおこないました。
脱水傾向を改善するため、
訪問看護と当院で週2回程度 点滴で対応しました。
食事については、娘さんがとても苦労されました。
いろいろなお菓子や、おかずを取り寄せてみて
時に「ああ、これはおいしいわね」
ということはあっても
次の日には もう見向きもしない。
そんな状況が続きました。
次第にやせて寝たきりとなり、起き上がれなくなってきました。
あるとき、下着に血液が付着しました。
本人は病院には行きたがりませんでしたが
何とか検査だけ、といって説得し
K病院でCTを撮影していただきました。
腎臓癌で、肺などに転移もみられます。
病名が判明することで、
御家族の気持ちが救われることがあります。
どうして調子悪いのだろう、どうしてやせていくのだろう、
など
毎日毎日悩んでいたことが、
理由がわかることで納得でき、今後への覚悟も出来るからです。
出血を見ると、やはり誰でも気分はよくありません。
そこで止血剤が毎食後に開始となりました。
他の薬は 必要最低限のみに減らしていきます。
Iさんは、「美のセンス」をもった人でした。
美しいものは好き、美しくないものは嫌い。
お部屋に飾ってある人形なども こだわりのある、きれいなものばかりでした。
なかに、古い古い写真も飾ってありました。
みんなで水着を着て海水浴場で写っています。
じつはIさんは泳げないそうですが、
当時の最新ファッションに身を包んでいたという写真だったのでした。
食事も 美しいか美しくないか が
じつは大きなポイントだったのかもしれません。
次第に薬も飲めなくなり、
オピオイド(=医療用麻薬)は 貼り薬に変更となりました。
最期はおだやかに、Iさんは御自宅でお亡くなりになりました。
Iさん、希望どおり ずっと家にいることができて
よかったですね。
美しいものへのこだわりを、もっと聞いてみたかったですね。
四国のおみやげ
宇和島の じゃこ天
つぼやの坊ちゃん団子
現地であれだけ食べたのに、おみやげにも購入。
つぼや は 坊ちゃん団子だけではありません。
せんべい。 これは定番の味。
道後温泉シリーズはこれで終了です。
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