心に残る出会い88 お孫さんの発表会をビデオで見たNさん
毎月 最終日曜日は 心に残る出会いです。
Nさんは64歳。
膵癌で抗がん剤治療を受けていましたが、肝臓転移が悪化し
積極的治療は困難となりました。
痛みがあり、医療用麻薬を開始されています。
動くと息切れがするため、病院への通院は困難となり
病院の相談室から訪問診療を依頼されて
御自宅で私たちのはじめての出会いです。
先月までは動けていた、ランチ食べに外出も問題なく出来ていた、
とのことですので、病状の悪化はかなりのスピードです。
在宅で支える連携を急がなければなりません。
訪問看護にも入っていただくようにして、
介護ベッドもすぐに導入していただくようにしました。
在宅酸素も即日手配。
薬局からは吐き気止めなども追加で届けていただきます。
そこから3日間で、食欲が急速に細くなりました。
吐き気、むくみ。
そして全身のだるさが ひどくなってきました。
だるさ、というのは とてもつらい症状です。
しかし残念ながら だるさに対する特効薬はありません。
漢方薬、ステロイド、カルニチンなどが候補です。
漢方薬は 御自分でネット検索されて 開始をされていました。
ステロイドは病院からすでに処方されていましたが、
恐怖感がある、とのことで 指示量より少ない量しか服用されていませんでした。
増量は無理にはおすすめ出来ません。
カルニチン製剤の上乗せで試みます。
その2日後には黄疸が出てきました。
やはり病状の進行は非常に早い。
黄疸に対してはステロイドを規定量に増量していただくようにしました。
黄疸が出れば、昏睡に向かうのは時間の問題です。
この土曜日曜には御家族に会われておいたほうがいいでしょう。
Nさんの癌が判明したときに
娘さんは出産間近だったそうです。
自分がしんどい状態であれば 出産後の面倒をみることが出来ない、
ということで
担当医にお願いして 治療方法や治療日程を調整していただき
出産の手伝いをしたのだ、とのことでした。
日曜日が、お孫さんの発表会の日でした。
発表会のあと お孫さん達は御自宅にかけつけてくれました。
その3日後、Nさんは静かに御自宅で亡くなられました。
Nさん、お孫さんたちの発表会を見に行くことは出来ませんでしたが
家で見ることができて、よかったですね。
文明堂 カープカステラ
感動をありがとう というシールが貼られています。
優勝バージョンですね。
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