歯を磨こう2 インプラントと歯磨き
もう その歯は抜くしかない。
ブリッジを保つことが不可能となりました。
そこで
インプラントを入れることになりました。
インプラントというのは
アゴの骨にチタン製の金属棒を埋め込み、
その金属棒にセラミックスの歯をのっける、
という義歯の方法です。
インプラントというのは、
チタン金属と骨がよくくっつく、
ということが発見されたので実用化できた技術なんですね。
でも、
誰でもインプラントを受けられるか、
というと そうではありません。
お金の問題も当然あります、自費で高額です。
場所の問題があります、金属棒を埋め込める良い場所が
骨のほうに確保できなければいけません。
骨がもろい人、骨の薄い場所では出来ません。
そして
「ちゃんとメンテナンスが出来る人」、
というのも大事な条件です。
アゴの骨に直接金属棒を突き刺していますので
その部分には「骨膜」がありません。
骨膜を突き破っています。
骨をおおっている骨膜に穴があいていますので
そこから細菌が侵入すれば
容易に骨髄炎(骨の内部に感染炎症をおこす)となり
ひどくなれば菌が全身に回る菌血症になって
命とりになってしまうこともありえます。
インプラント作成後の感染予防方法はたった1つ、
すみずみまで歯ブラシ歯磨きをきちんとすること。
つまり、
きちんと歯ブラシ歯磨きが出来る人でないと
インプラントは受けるべきではない、受けられない、
ということなのです。
昨日のブログで御紹介したように
歯を磨く習慣というのは
年をとってから身に着けることは ほぼ不可能です。
年をとって、認知症がかってきても
歯を磨くことに抵抗のない人でなければいけないのです。
(認知症高齢者のなかには、口腔ケアをしようとしたら
ぐっと歯をかみしめて拒否しようとしたり
ブラシにかみついてしまう人がいたりするのです。)
歯を磨く習慣というのは
自分の歯を長く保つ、
ということはもちろんですが、
インプラントという技術進歩の恩恵を受けられるかどうか、
ということにも かかってくるのです。
1日4回、毎食後と寝る前の歯ブラシ歯磨きをおすすめします。
ついでに。
当方がインプラントを受けたのは
石田歯科・矯正歯科クリニックです。
http://www.ishida-dental.jp/
高校の同級生の歯科医に、
インプラントを受けるのはどこがいいか聞いてみたら
ここを推薦してくれました。
ここには歯科CTがあります。
歯科ではCTを持っている所は少ないのです。
広島市内には数軒だと思います。
(私が相談した時点では、市内には2軒だけという話でした。)
インプラントを埋め込む場所、埋め込む角度を判断するのに
通常のレントゲンだけだと やはり無理があると思っています。
私たちは呼吸器内科医として
「CTガイド下 肺生検」 という検査をおこなってきました。
CT撮影で針を刺す場所、角度、深さを確認・決定し
検査をおこなう、というものです。
昔はCTなしでの 「肺生検」という時代もあったのですが、
CT撮影のあるなしで事前のシミュレーションの精度は全然違います。
CTの有用性は明らかに実感できるのですよ。
インプラントで、いろいろなトラブルが報告されるようになっています。
CTを撮影し確認していても、合併症が生じる可能性はゼロにはなりませんが、
CTのある施設とCTのない施設の
どちらでインプラントを受けるべきか、
というと
これは絶対にCTで確認すべきだ、と私は思います。
インプラントを受けるならCTのある施設をおすすめします。
私のインプラントは好調ですが、
メンテナンス等のために、今後も当分のあいだ定期的に
石田歯科・矯正歯科クリニックに通う予定です。
インプラントが何年もつか、というのはメンテナンス次第。
ちゃんと歯ブラシ歯磨きもしていますよ。
今週の花 ジャーマンアイリス
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