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灯ろう流しの後始末

2010年09月8日  

昨夜のテレビニュースのなかで
日本近海の水温が高い、ということをやっていました。
28℃の領域が、昨年までの分布と全く違います。
こりゃ、気温も高いはずだわ、と一目でわかる図でした。
台風で少し雨が降りましたので
気温は少しは下がると思いますが、
まだまだ気温の高い日は続きそうです。
魚釣りの状況にも変化が出ているそうで、
知人は3回連続でボウズ、と言っていました。

平和公園の清掃シリーズ、その2です。

8月6日に灯ろう流しがおこなわれます。
きれいで、心にしみるものがある光景です。
水を求めて多くの被爆者が亡くなっていった、ということで
鎮魂の場、鎮魂の行事として いいものだと思います。

では
川に流した灯ろうの後始末は、誰がどうやっているか、ご存じでしょうか?
原爆ドーム周辺から灯ろうを川に流すと、どこに行くか?
ということを考えてもらえばよいわけです。
大量のゴミを、川に流しっぱなしにしていると
川や海を通航する船や漁師さんたちがたちまち困ってしまいますね。
ちゃんと回収作業がおこなわれているのです。

普通、川は下流に流れます。
ですが、広島の川は、干満の差が激しいので
それを考えに入れる必要があります。
上流に流れていくこともある、というわけです。
それと、風向きを考える必要があります。
灯ろうのように、水面に浮かぶ物は、風に流されるのです。
基本的には水の流れよりも風の流れに影響されます。
(どちらが早いか、というと、普通は風のほうが早いため)
水面下に沈んでしまうと風の影響はほぼ消え、川の流れだけに左右されます。

で、
例年、下流に流れてくる灯ろうを集めるための船が配置されています。
すぐ下流で回収している姿を見せることはできませんから、
原爆ドームのずっと下流、新明治橋から南大橋の間(たかの橋の消防署裏あたり)に
漁船が何隻か配置され、
上流から流されてくる灯ろうを回収しています。
この時点では灯ろうの火は消えており、
また水没しているものも多く、
暗闇の中で水面にわずかに見える暗い物体を見つけて回収する、という
とても困難な作業になっています。
回収された灯ろうは、陸上に揚げられることになりますが、
南大橋の中央あたりにクレーン車が止まっており、
漁船が集めた灯ろうをまとめてクレーンで吊り上げ、
ごみトラックに下ろしています。

この作業を、夜間延々と続けているわけです。
灯ろう流しをおこなった人たちが帰宅し、
一風呂あびてビールでも飲んでいる時間に
ずっと回収作業が続いている、というわけです。

今年は海からの風が強かったので、かなり上流に流されたと思います。
上流側に回収船が出ていたのかどうか。
私の家は下流の吉島にありますので上流のことは知らないのですが、
今年はきっと上流に回収船が配置されたのではないでしょうか。
下流(たかの橋近辺)の漁船が例年よりずっと少なかったですから。

これらの漁船で、全部が回収されるわけではありません。
翌朝、川土手に灯ろうの残骸が打ち上げられているものを見ることができます。
紙の部分ははがれおち、壊れた木材だけの、本当に残骸です。
これを回収する人はいませんから、ゴミとして残ります。
次の大潮や台風、大雨が来るまで、何日もずっとゴミとして存在し、
その後 風雨や潮に流されて海に消えていきます。
ゴミ、残骸が残っているのは、けっこう見苦しい光景です。

灯ろう流しをされるのもけっこうですが、
その後の灯ろうの行方、
ゴミ回収に夜遅くまで働いている人がいる、ということに
ぜひ一度は思いをめぐらせていただければ、と思います。

そごうレストラン街の波奈
さつまあげ
大好物なんですよ。どこの店でも頼みます。
P1130238.JPG
★新型インフルエンザ情報
とくに新しい情報はありません。

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