肝炎にダメな健康食品
雨が降ると、 今日は黄砂から解放されるぞ・・・、
と内心うれしく思ってしまうこの頃です。
気象庁から黄砂予報が出ていますが、
黄砂のないのは23日くらいのもの。
まだまだ黄砂に注意が必要です。
気象庁 黄砂予報・注意報サイト
http://kobe-haricure.net/health/kousa-few-gazou.htm
C型肝炎は、
慢性肝炎→肝臓癌 という経過をとるので
非常に重要な疾患です。
今ではインターフェロン治療で
治癒が望める病気になってきています。
当院でも基幹病院の肝臓内科と連携して
インターフェロン治療を実施している患者さんがいます。
C型肝炎治療につき、希望があれば御相談ください。
当院では土曜日や平日夕方のインターフェロン注射も可能です。
(基幹病院では土曜日や夕方の注射はむずかしいですね)
さて、
インターフェロン治療が無効だった患者・適応でなかった患者については
C型慢性肝炎に対する再治療ガイドライン というのがあり、
肝庇護剤、瀉血療法とともに
鉄制限食の重要性が指摘されています。
肝臓癌の発生に鉄が関与していることが明らかになっているのだそうです。
本日のお勉強
特集:鉄過剰症 その病態と治療
鉄制限食療法
日本医師会雑誌2010年5月号
三重大学栄養管理部栄養指導管理室室長 岩田加壽子 先生
要点
瀉血療法には鉄制限食の併用が必要である。
鉄制限食単独でも効果がみられた。
健康食品の使用状況を把握することも必要である。
慢性疾患患者は、よかれと思って健康食品を摂っていることが多いですが、
中には鉄含有量が多く無視できない量で、
注意が必要なものがあるそうです。
一覧表から一部引用すると、一日鉄摂取量として
クロレラ Y社 11.1mg
マルチビタミン・ミネラル D社 5.1mg
アキウコン SR社 3.4mg
プロテイン S社 3.0mg
メシマコブ 2.8mg
ウコン 1.2mg
以下、略。
鉄制限食としては1日6mgが目標です。
健康食品にこんなに含まれているのでは いけませんね。
通常の食品で鉄が多いのは
赤身魚、肉類(鶏を除く)、小魚・貝類、豆類、青菜類。
しょうゆ、みそも大豆から作られており鉄分が多い。
納豆やきな粉にも鉄が多い。
菓子類では豆菓子やチョコレート菓子は多い。
パンやうどんなど小麦製品より米、とくに精白米のほうが鉄は少ない。
調味料ではカレールーに鉄が多い。
(カレー香辛料のターメリックの別名がウコン)
ウコンが肝臓に良い、とか
シジミが肝臓に良い、とか
民間療法を信じている人もいるようですが、
肝臓癌を防ぐためには それは間違いだ、
やめておいたほうがよい、 ということなのだそうです。
(シジミなどの貝類は、内臓も食べるので鉄は多い)
シジミが肝臓によい、と思ってシジミみそ汁を摂っている、という人は、
鉄除去の観点からは(肝臓癌 発ガン予防の観点からは)
シジミとミソという、ダメダメ食品を摂っていることになります。
C型肝炎の人は、
ぜひ食事指導も受けてください。
そして、健康食品については主治医か栄養士に相談してください。
広島駅ではぜひ幻霜ポークをお楽しみください。
幻霜ポークかつれつ弁当。(右は幻霜ポークでない、ふつうのカツサンド。)
★新型インフルエンザ情報
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