肺年齢を調べましょう
猛暑による「熱中症」ばかりが報道されていますが、
脱水により脳梗塞をおこす人が増えています。
暑くて発汗し、脱水気味になるので、
血液が濃縮されドロドロに粘っこくなり、血管に詰まりやすくなるのです。
寝る前にコップ1杯の水を飲んで下さい。
それが脳梗塞を防ぎます。
本日のお勉強の題材がたまってきましたので
少しずつアップしていきます。
本日は 肺年齢 のお話。
本日のお勉強
肺年齢は肺癌患者の術後合併症と予後を予測する
日本呼吸器学会雑誌2010年8月号
鳥取大学呼吸器外科 春木朋広 先生ほか
要点
呼吸機能を簡便に示す方法として肺年齢が提唱された。
肺癌手術後の合併症や予後と肺年齢について308例で検討した。
肺年齢が悪いグループは、肺年齢が良いグループに比べ
手術後合併症も予後も悪かった。
手術後合併症をおこす率は肺年齢が悪い群で20.2%(よい群では2.7%)。
3年生存率は肺年齢が悪い群で65.5%(よい群では91.6%)だった。
肺機能を患者さんに説明しようとしても、
なかなか難しいものがあります。
一方で
血管年齢(動脈硬化について)や、
お肌年齢など
実際の年齢に比べ良いか悪いか、という××年齢というのは
わかりやすく、流行にもなっています。
そこで
肺機能についても 肺年齢 というものが提唱されています。
簡単に言えば、タバコを吸えば肺の老化がすすみ、
同年齢の人に比べ肺機能が低下する、
肺年齢が高くなる、ということになります。
それがどうした?
ということになるわけですが、
実際の手術のときに肺年齢が悪い人はやっぱり結果が良くない、
というデータが出てきたわけです。
データのお遊び、ではなく
実際の手術や治療のときに役立つ情報だ、というわけです。
肺年齢は、これを表示できる肺機能検査機器であれば可能です。
当院の肺機能検査器(スパイロメータといいます)でも可能ですよ。
人間ドックや定期健診では肺機能検査が含まれていないことが多いです。
自分の肺年齢が知りたい人、心配な人は
ぜひ肺機能検査を受けましょう。
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