肺炎であっても入院しない、治療しないという選択肢
カープですが、
中村投手に2-1で勝て、というのも無理な話。
せっかくリードしたのに、もったいなかったですね。
今日は九里投手です、打撃戦ですね、応援しましょう!
さて、
高齢者が肺炎で入院したら どうなるか、のお話の続きです。
認知症の高齢者は、できるだけ環境を変えないほうがよい、というのは常識です。
環境が変わると、
帰ろうとしてウロウロしたり、急に立ち上がろうとしたり、
点滴や酸素チューブはひきはがそうとします。
「せん妄(せんもう)」と呼ばれる状態になることが多いのです。
大暴れしても、本人は そのことを覚えていません。
本人に罪はない、と言えます。
環境を変えた、という決断に罪がある。
(注:発熱や脱水でも せん妄をおこすことはありますので
入院だけが全ての悪の根源、ということではありません)。
ベッドで立ち上がり転倒すると、大けが、骨折することもあります。
入院した最初の日、最初の数日間がアブナイです。
病院も夜勤の看護師は人数が少なく、
ずっと見張っていることなど出来ません。
せん妄をおこすと、病院側から
家族が24時間付き添ってください、と言われたり
うちでは面倒見切れませんので今すぐ退院してください、と言われたりする状況になります。
「入院して 安静、絶食、点滴」のうち
安静と絶食については 昨日のブログで触れています。
安静にしないほうがよい、絶食にしないほうがよい。
残る問題は「点滴」です。
点滴についていうと
認知症高齢者の方は、安静を守れず、点滴を自分で引き抜こうとすることも多いです。
点滴を実施しようと思うと、いやがる患者をベッドに縛り付けるしかない、という状況になります。
いやがる高齢患者をベッドに縛り付けてまで 点滴をしなければならないでしょうか?
あなたは もし自分なら ベッドに縛り付けられて点滴を何時間も受けたいですか??
付き添っている御家族は
縛り付けられてまでして、かわいそうだ、と思われることも多いです。
何しろ本人はいやがって暴れるのを無理やりに、ですから。
おまけに
病院からは 早く連れて帰ってくれ、と言われるのです。
そういう入院を経験すると、
「もう二度と病院には行きません」とおっしゃる本人・御家族が多いのです。
そう考えてみると
「入院して 安静、絶食、点滴 が当然」ではない、ということが御理解いただけると思います。
安静にしないほうがよい、
絶食もしないほうがよい、
点滴も本人がかわいそうだ。
酸素吸入ならば在宅酸素で自宅でも可能。
となれば
認知症の高齢者は 肺炎をおこしても入院する必要がないのではないか。
ということになるのです。
日本呼吸器学会は今年、成人肺炎診療ガイドライン2017を発表しました。
学会ホームページは会員医師しか読めないと思います。
何とか一般の方に見てもらえるサイトはないか、と思い、
日経メディカルAナーシング と 日本医事新報 を引用してみます。
登録会員しか読めない場合はゴメンナサイ。
成人肺炎診療ガイドライン2017発表|繰り返す誤嚥性肺炎・終末期肺炎に「治療しない」選択肢
日経メディカルAナーシング
https://www.kango-roo.com/sn/a/view/4765
呼吸器学会『成人肺炎診療ガイドライン』高齢者の肺炎は積極的治療控える選択肢も
日本医事新報
https://www.jmedj.co.jp/journal/paper/detail.php?id=7019
治療しない選択肢、積極的治療控える選択肢
という部分は柔らかく表現されています。
***
最大のポイントは、繰り返す誤嚥性肺炎や終末期の肺炎などに対して、個人の意思やQOLを尊重した治療・ケアを行うよう治療アルゴリズムに盛り込んだ点だ。
日経メディカルAナーシング
***
最大の特徴は、高齢者の肺炎が増える中、誤嚥性肺炎を繰り返す患者、疾患終末期や老衰状態の患者に対して、「個人の意思やQOLを考慮した治療・ケア」を優先するよう明示した点だ。
日本医事新報
***
もし本人が
もう入院するのはイヤだ、点滴につながれるのはイヤだ、
という意思表示をされるのであれば
それを尊重してみませんか、みんなで考えてみませんか、
ということなのです。
マドモアゼル の ザッハトルテ
これは、おいしくなったね、
チョコレートの質が上がったのではないか、
と我が家では意見が一致しました。
★新型インフルエンザ情報
とくに新しい情報はありません。
大野和士オペラレクチャーコンサート
7月29日(土)15時開演
エリザベト音楽大学セシリアホールです。
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