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肺炎で入院すると、どうなるのか

2017年07月27日  

カープ、大瀬良くん負けなし7勝、いいですね!
このまま15勝負けなし、なんていう記録を作ってもらいたいものです。
今日は中村祐太投手です、
田口投手から何点とれるかが勝負ですね、応援しましょう!

さて、
肺炎をおこしても、入院したほうがよいとは限らない。
肺炎でも入院を選択しないほうがよいかもしれない、
というお話をいたします。2回連続の予定です。

認知症(アルツハイマー型認知症)は、死ぬ病です。
アルツハイマーと診断されてから 平均寿命は約10年と言われています。
しかし
「認知症で死ぬ」わけではありません。
身体のさまざまな機能が低下し、死につながっていくのです。

たとえば 飲み込むための筋肉、動作が衰えます。
次第に食事がとれなくなり、やせて衰弱していけば「老衰」と診断されるでしょう。
嚥下がうまくいかなくなり肺炎をおこせば「肺炎」、「誤嚥性肺炎」と診断されるでしょう。
これが認知症の方の終末期の姿、死因ということです。

で、
「肺炎」をおこせば、どうしますか?
常識的には 入院して治療しましょう、ということになります。
では、
入院したら、どういう治療をおこなうでしょうか?

高齢者の肺炎の多くは、誤嚥をともなっています。
誤嚥性肺炎であれば 絶食、点滴、酸素吸入、安静 が思い浮かぶと思います。
ところが、ここに問題があるのです。

2つの面から考えていきます。
1:使わない筋肉は衰える。
これが基本です。
入院した高齢者に 安静をさせれば、
たった1日で立てなくなります、歩けなくなります。
入院治療で 元の病気は治ったけれど 寝たきりになってしまって
家に帰ることが出来なくなった、施設入所となった、というのは よく経験することです。

同じように
嚥下するのも 筋肉の働きです。
使わない筋肉は衰える。使わない機能は衰える。
何日も絶食をさせれば、嚥下関係の筋肉は使いません、衰えます。
もはや食事を摂ることが出来なくなるのです。
もう食べられませんから胃瘻にしますか? という話が 病院側から提案されることになるのです。

2:筋肉は栄養源として消費される。
点滴から入るカロリーなんて、微々たるものです。
生きていくのに必要なカロリーには ほど遠い。
でも、食べないから、と言ってすぐに死ぬわけではありません。
脂肪や筋肉を栄養源として使用して生きていくのです、しばらくの間は。
絶食の期間が続くと、筋肉はやせ衰えていきいす。
「病気は治りました、安静を解除します、歩いてください」と言われても
筋肉量が落ちていれば もう歩けない、ということになるのです。
筋肉量が落ちてから回復させようと思うと ものすごい量・質・時間のリハビリをおこなわねばなりません。
筋肉量が落ちないようにすること、が 大事なのです。
そのためには 絶食させない/絶食期間は最低限にとどめる。
早期からベッドサイドリハビリを開始する。
ということが重要です。
これが出来ない病院は すでに時代遅れとなっています。

そう考えると
「入院して 安静、絶食、点滴 が当然」、
という考え方が根本的に間違っている、ということになります。

筋肉量、筋力が低下し、機能が低下する状態を
サルコペニア と呼びます。
ロコモ・フレイル・サルコペニア、という言葉は今後の日本社会で しばしば出てきますので
できれば調べて基本は知っておかれたらよいと思います。
入院治療の結果として(医療の結果として)サルコペニアになった場合には
「医原性」サルコペニアと言います。

医原性サルコペニアの防止
「とりあえず安静・禁食・水電解質輸液」への認識が不足
メディカルトリビューン2017年7月20日
https://medical-tribune.co.jp/rensai/2017/0720509565/

もしかしたら登録者でないと読めない記事かもしれません。
医療介護福祉の関係者は、ぜひお読みください。

繰り返しますが、
入院したら かえって弱り寝たきりになってしまった、
という状況を防ぐためには
早期離床=安静にしない、させない。早期リハビリの開始。
早期経口摂取の再開=絶食は続けない。
ということになります。
安静にして寝ていなさい、ではダメなんです。

最近飲んでいる日本酒
雨後の月 純米吟醸
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大野和士オペラレクチャーコンサート
7月29日(土)15時開演
エリザベト音楽大学セシリアホールです。

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