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赤字で基幹6病院が診療所に

2010年01月13日 ,, 

赤字で基幹6病院が診療所に

中国新聞 地域ニュース 1月12日
http://www.chugoku-np.co.jp/News/Tn201001120022.html
広島県内で3つの病院が廃止され診療所になっています。
県内の情報は我々にも入ってくるのですが、中国地方他県の情報はよく知りません。
地域密着新聞の、よい取材・よい報道だと思います。
今後の再編・統合・廃止となる見込みの病院のリストもあります。
ぜひお読みください。

なぜ病院が次々廃止になるのか?
医師不足が原因、といわれますが、これは一面しか正しくありません。
病院は赤字なのです。
多くの自治体は赤字であり、赤字病院を抱え続けることができないのです。

なぜ病院は赤字なのか?
日本国内の公立病院の8-9割は赤字なのです。
一部だけが赤字ならば、経営努力不足とか放漫経営とか言えるでしょうが、
ほぼ全部が赤字、というのは異常です。

それは、医療費が安すぎるためです。
医療費は 国家統制価格 で運営している業界です。
各病院が勝手に値段をつけることはできません
(診断書料金、ワクチン料金などごく一部の自費医療を除いて)。
小泉骨太政策により、毎年の社会保障費2200億円の削減が続けられました。
「社会保障費」と言っていますが、その大半は医療費だったのです。
医療費は何年にもわたって削られ続けてきたのです。

赤字の自治体病院には、その自治体から税金を投入するしかありません。
つまり住民の税金が病院に投入されるわけです。
医療費を安く抑えても、赤字分は結局住民からの税金でカバーしているので
住民負担があることには変わりありません。

では、地方病院の崩壊を止めるには どうすればよいでしょうか?
病院が黒字になる医療費設定にしてもらう =医療費値上げ= しかありません。
病院の8-9割が黒字になる医療費設定であれば
病院を廃止しよう、という話は出なくなります。
税金を投入する必要がないのであれば、病院を持ち続けることができるのです。
もっといえば、病院が黒字になり、
その黒字を自治体会計に繰り入れることができるようになれば
(つまり病院が収益事業になれば)
病院を持ちたい、作りたい、という自治体が増えることすら考えられるでしょう。

医療費が高くなるのはイヤだ反対だ、と思う人は多いでしょう。
ですが、現状では税金を投入しているのです。
税金をつぎ込むことには 賛成なのですか?
税金を投入せずに病院を維持できるのが 本来あるべき姿だと思います。

先進30カ国の中で、日本の医療費は最低に近いランクです。
医療費を上げ、公立病院の8-9割が黒字になるようにすること。
地域医療崩壊を止めるには、これしかありません。
最後に、記事の見出しをもう一度紹介します。
「赤字で基幹6病院が診療所に」

今週の花 ユリ
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★新型インフルエンザ情報
呉の50歳代女性死亡、県内3人目。
1月12日15時0分配信 毎日新聞
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100112-00000201-mailo-l34
既往症があった、という記載はありますが、
現在の持病がどうだったか、というのは
記事からは よくわかりません。

今後の感染は子どもではなく成人が中心になってくると思われます。
持病のあるなしにかかわらず、
油断せず うがい手洗い咳エチケットを徹底してください。

持病がない人も、ワクチンを受けましょう。
14日から中高校生・65歳以上への接種がはじまります。
各医療機関へお問い合せください。

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