4月1日から医療費が変わります1
診療報酬(医療費)が4月1日から変わります。
2年ごとの改訂がおこなわれるためです。
変更にともなう問題点を2日に分けてお知らせいたします。
まずは、
基本的には医療費は上がります。
(上がるものと下がるものがありますが
総合すると ちょっと値上がりする人が多いと思います。)
たとえば往診料も少し上がりますが、
14年ぶりの改訂です。
14年間、据え置き価格だったのです。
他の物価で、14年間もお上が決めた公定価格で据え置き価格だったものは少ないと思います。
医療費は、延々と削減され続けてきたのです。
ですから、今回の多少の値上がりは仕方ない、と御理解ください。
このほか、
がんのリンパ浮腫対策など、
これまで医療機関が無償ボランティアでおこなってきたことに
点数(費用)が認められたりしています。
必要な部分には きちんと報酬をつけていくことで、
がん診療は、だいぶ改善していくものと思われます。
かわりに 医薬品価格などは少し下がります。
後発品に変更してもらえば、もっと下がります。
御希望の方は医院・薬局の窓口で その旨お伝えください。
(ただし、後発品に、問題はあります。
後発品についての問題点はしばしば当ブログでお伝えしています。
また近日あらためて後発医薬品の問題を御紹介します。)
今回議論になった1つは
詳しい明細書を無料で発行することを義務化する、ということです。
当院のように電子カルテの場合には
発行そのものには問題ありません。
従来の領収書より詳しいものを希望される方には かまわないと思いますし、
これまでにも希望される方にはレセプトを打ち出しお渡ししてきています。
ただし、
「この項目の意味は何ですか?」
「この項目の点数(費用)はどういうことですか?」
とは当方には聞かないでください。
我々医療機関の窓口に聞かれても、答えられないのです。
そういう決まりで運用されています、としか言えません。
費用についてはレセプトコンピュータが計算をおこないますので、
我々医療機関が水増ししたり減らしたり、ということはできません。
あくまで厚生労働省の制度に従って医療をおこなっていますので、
わかりにくいとすれば 迷路のような制度を構築した厚生労働省のせい。
お問い合せは 厚生労働省あてにお願いします。
当院の領収書・明細書には
問い合わせ先として
厚生労働省の電話番号を記載する予定にしています。
さて、
今回義務化された「詳しい明細書」ですが、
検査項目や計上された項目が全部書かれています。
悪性腫瘍治療管理料 なんていう項目名も全部出ます。
こうなると、
「癌という病名は内緒にしておいてください」
なんていうのは 今後はもう無理です。
(今でもときどき 癌は本人には内緒に と希望される御家族がおられます。)
癌の病名告知は もう広く国民に浸透した、と
国も事実上みとめたというわけですね。
ここの部分の議論は すっとばして省略しているようです。
この点について もし苦情・意見があれば、
これも厚生労働省あてにお願いします。
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天気の良い日には、こういうのもよろしいですなあ。
★新型インフルエンザ情報
ノバルティス社のワクチンは廃棄へ
3月30日15時1分配信 毎日新聞
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100330-00000056-mai-soci
ノバルティス社のワクチン、第一弾は3月31日が使用期限であることは
すでにお伝えしてきました。
まずは今回234万人分が廃棄となります。
ノバルティス社のワクチンは有効期限が6ヶ月と短く、
ほぼ全部が廃棄になりそうだ、とのことです。
解約交渉は難航中。
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